アップルの調達担当バイスプレジデント(副社長)を務めていたトニー・ブレビンズ氏が、TikTok動画で下品なジョークを飛ばした件が話題となり、退社したことが明らかになりました。

↑アップル

 

ブレビンズ氏は22年も勤務したベテランで、ティム・クックCEOやそのほかの幹部と密に協力し、アップルの巨大なサプライチェーンを築き上げることに貢献してきた幹部です。

 

この事件のきっかけは、先月カリフォルニア州ペブルビーチで開催された自動車ショーに出席した際に、ブレビンズ氏がTikTokクリエイターのダニエル・マック氏に声をかけられたことです。マック氏は高価な車のオーナーに職業を尋ねるシリーズを撮っており、ブレビンズ氏が数十万ドルの値が付く、すでに生産中止のスポーツカーを駐車していたためです。

 

職業を聞かれたブレビンズ氏は「レースカーを持ち、ゴルフをし、胸の大きな女性をもてあそんでいるが、週末と主要な連休は休んでいる 」とコメントしています。

@itsdanielmac

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米Bloombergによると、このTikTok動画が9月初めに公開されて大きな注目を集めたため、アップルは調査に乗り出したとのこと。その結果、ブレビンズ氏から「半ダースの直属の部下と数百人の従業員」を含むチームの指揮権を剥奪され、最終的には退社に繋がったと述べられています。

 

ちなみに、この発言は1981年公開のコメディ映画「ミスター・アーサー」での主人公のセリフをもじったもの。原作では「車を走らせ、テニスをし、女性をもてあそぶ。しかし、週末は休みで、自分のボスである」というものでした。

 

ブレビンズ氏は2020年にThe Wall Street Journalの記事で取り上げられ、アップルの最重要幹部の1人だと評されていました。が、同時にサプライチェーンのパートナー企業とやり取りや交渉の際に、たびたび悪口を言い、攻撃的すぎるとも指摘されていました。

 

そしてブレビンズ氏はBloombergへの声明で、アップルを退社したことを認めつつ、「この場を借りて、私の誤ったユーモアの試みで不快な思いをされた方々に心からお詫び申し上げます」と謝罪しています。

 

一時の気の迷い、うっかりした発言で職を失ったとすれば気の毒にも思えます。が、常日ごろコンプライアンス的にマズいことを口にする習慣があり「いつものノリ」が出てしまったのなら、今まで大問題にならなかったことが逆に幸運だったのかもしれません。

Source:Bloomberg