岐阜県中津川市中津川の保護猫カフェ「オハナ」は、丈夫で長持ちする国産の段ボール製の猫用の爪とぎを製作した。そのデザインはプロレスのリング。マット部分が段ボール製の爪とぎとなっており、写真映えも意識した遊び心を随所に散りばめながらも、猫、飼い主の双方にとって使い勝手の良い仕様となった。

 猫にとって爪とぎは、生理現象。飼う時には家のカーペットや壁紙を傷つけないように専用の爪とぎを用意するのが一般的だが、次第に表面のかすが出始めて掃除が大変なほか、交換頻度が高くなることが飼い主の悩みにもなる。

 昨年1月に開店した同カフェと自宅で約30匹ずつ、猫の世話をする同店の小木曽樹代表(44)もその一人。そこで仕事で取引のあった積層段ボールメーカー・日本セキソー(同市蛭川)と共同開発に乗り出した。独創的なデザインは、プロレス好きの小木曽代表が、猫の動きとの親和性に気付いたことがきっかけ。小木曽代表は「キャッチーで面白いと感じてもらえる爪とぎにできた。これを機に、保護猫活動にも興味を持ってもらいたい」と思いを語る。

 先月下旬からは、クラウドファンディング(CF)サイトの「Makuake(マクアケ)」に出品。保護猫カフェの運営資金などの名目で、支援を呼びかけている。外回りのサイズは57センチ四方と68・6センチ四方の2種類。リターン品の発送は7月末までを予定。爪とぎのマット部分は裏返しての使用も可能で、今後は交換用のマットの販売も視野に入れる。