自閉症や学習障害、行き渋り、健常児など、さまざまな子どもたちを受け入れる療育カルチャースクール「ウェルネススタジオLOGO」が、岐阜県大垣市和合本町にオープンした。代表の玉川航太郎さん(36)は「見学も随時受け付けているが、もし悩みがあるなら、まずは1度話しに来てほしい。保護者が子どもの可能性を諦めず、集える場所になれば」と話す。

 玉川さんが経営するカネショウコニーは、37年間にわたり、ダンススクールやボルダリング教室などを運営。現在、約350人の子どもらが利用する。一般的な習い事教室ではカリキュラムについていけなかったり、グループワークが苦手だったりと、発達に不安のある子どもの保護者の声を受けて今月、新事業として立ち上げた。

 ダンスやボルダリングのほか、キッズヨガ、体幹トレーニング、英語、ものつくり、音楽、体育の8種類を体験できる療育プログラムで、プログラムを通じて子どもたちの可能性を伸ばし、成長を促す。宿題に取り組む時間も設けた。講師は、社会福祉士や障害者施設の元スタッフなど、療育経験者らが務める。

 24日は、小学1〜6年生の6人が参加。元気な笑い声を絶えず響かせながら、講師2人と、スポーツチャンバラやヒップホップダンス、ボルダリングを楽しんだ。「発達障害などの特性がある子は、怒られたり否定的な言葉をかけられると、二次的障害につながることが多い」と玉川さん。「ちょっとの成長を見てあげて、褒めてあげて、少しずつできることを増やしてあげたい」と普段の療育で心がけていることを話す。

 「同じ悩みを抱える保護者と交流できることが何よりうれしかった」とほっとした表情を見せるのは、市内から通う男児(6)の母親(47)。「息子は学童保育を利用しても、ずっと黙っていられないし、座っていられない。本人もこうして体を動かして思い切り遊べる方が向いているし、ここに通うのを楽しみにしている」と目を細めた。

 「ウェルネススタジオLOGO」の対象は小学生から高校生までで、利用は週1回から。問い合わせは同スタジオ、電話0584(74)8369。