ハワイ岐阜県人会長の玉井宏光さん(82)が、母校である方県小学校(岐阜市安食)でこれまでの自身の歩みを語った。渡米して50年。原点は小学校の教室から見た風景だったという。児童ら約80人が聞いた。

 玉井さんは1941(昭和16)年、方県小学校の近くで生まれた。中学校卒業後、就職。岐阜市内で文房具店を営んでいた。

 30歳代で転機を迎えた。北米を9カ月かけて自動車旅行し、米国が気に入った。ロサンゼルスに移住し、15年間旅行会社を経営。ハワイに移り、30年以上観光ガイドをした。現在はハワイと岐阜を拠点に暮らしている。

 講演で玉井さんは「方県小学校の教室から山を見て、この山の向こうを見てみたいと思った。もっと向こうを見てみたいと思ってアメリカに行った」と話した。自ら撮影した写真パネルも使って、ハワイの自然や暮らしも語った。「人生はあっという間。たくさん夢を持って」と子どもたちに呼びかけた。

 児童からの「ハワイで一番おいしかったのは何ですか」との質問には「そりゃあ、奥さんの作るお茶漬けですよ」と会場にいた妻の弘子さん(80)を見て答えた。