集団心理で行動や考えが人にどうやって感染していくのかを体感できる「群衆の英知もしくは狂気」レビュー

集団心理で行動や考えが人にどうやって感染していくのかを体感できる「群衆の英知もしくは狂気」レビュー

おばあちゃんが最期に残して20年間も未解決だった謎の暗号がネットによって爆速で解明へ向かったというような「集合知」が存在する一方で、集団心理によって悲劇が起こることも。このような集団心理を可視化し、実際にネットワークを自分で作ることで考えや行動が人から人へと感染していく様子を体感できる「群衆の英知もしくは狂気」が公開されており、非常に興味深いものとなっています。

群衆の英知もしくは狂気
https://ncase.me/crowds/ja.html

上記のURLにアクセスすると、こんな画面が現れるので、まずは「遊んでみる!」をクリック。

万有引力を発見したアイザック・ニュートンは投機ブームで失敗し、現在の価値にして460万ドル(約5億円)を失った際に「人々の狂気については計算できない」と述べました。なぜこのように群衆は狂気に向かったり賢くなったりするのか?ということを直感的に理解するためのツールが「群衆の英知もしくは狂気」です。ボタンをクリックして進んでいくと……

こんな感じの画面が出現し、画面下部の数字が「1」に変化しました。「群衆の英知もしくは狂気」は全部で7章あり、途中で下部のボタンをクリックすることで章をスキップすることも可能です。

まずは「ネットワークとは何か?」ということを体感していきます。人の顔と顔の間にカーソルで線を引くと2人の間に関係が生まれ……

逆に既に書かれている線を引っかくと、関係が途切れます。「次に進もう」をクリック。

人は自分の身近なつながりを、そのまま世界だとみなします。例えば右上の飲酒者は「お酒を飲まない1人」と「お酒を飲む1人」の計2人と交友関係があるため、「世界を占める酒豪の割合は50%」と見なしています。

しかし、お酒を飲まない1人の関係を断ち切ると、「お酒を飲む1人」としか交友関係がなくなり、「世界を占める酒豪の割合は100%」と見なすようになりました。

以下のように交友関係を結ぶと、それぞれが「世界を占める酒豪の割合は50%」と見なします。……と、このように群衆心理をシミュレーションしていけるわけです。「おお、いいね、わかった」をクリック。

こんな感じで、灰色の枠の中に補足説明が現れることも。クリックしてみると……

群集心理について書かれたジェームズ・スロウィッキーの「「みんなの意見」は案外正しい」についての説明が現れました。

また、参照リンクをクリックすると……

主張の元となる研究論文へのリンクが現れるので、詳しく知りたい人は論文にあたればOK。

「全員ダマせた」を押すと……

実際にパズル形式で群集心理を体験できる段階に突入。酒豪3人、非飲酒者6人の9人グループで、それぞれが「50%の友だちが酒豪」だと認識するような形で関係を結ぶというのがタスクです。

つまり、「友だちが1人しかおらず酒豪」や「2人いる友だちのうち1人が酒豪」というネットワークを構成していれば、その人の世界の認識は「大半の友だちは酒豪」となるわけです。線を引いて図にしてみると、「正解」という文字が現れました。「…どういたしまして?」を押して進んでいくと……

今度は「感染」という集団心理について。先ほどとは違う図が現れるので、とりあえず「シミュレーション」というボタンを押してみます。

すると、左端の1人の人からスタート、あっという間に1つの物事が広がっていく様子が自動で再生されました。これが「感染」です。

この「1つの物事」は喫煙・健康・幸福・支持政党など、あらゆるものが当てはまり、自殺や乱射事件でさえも感染するそうです。「それは悲しいね」をクリック。

この感染も自分でネットワークを作り出して体験することが可能。4つに別れたグループが表示されるので、これらの間に線を引いて交友関係を作ることで、「感染」できるようにします。

先ほどまでと同じように、線を引いていきます。なお、もともと引いてある太い線は切ることができません。

これでOK、となったら「シミュレーション」をクリックします。実際に「感染」が起こるか起こらないかを確かめることができます。

また、「複雑な感染」と呼ばれるものは、単純な感染に加えて「『大半の友だちは酒豪』と人に思わせるパズル」であったような閾値が設定されています。「シミュレーション」をクリックしてみると……

こんな感じで、途中で感染がストップしました。これは閾値が50%であるところ、途中で「3人のうち2人が酒豪」、つまり感染が33%である人が出て来てしまったため。「…群衆の、英知?」をクリック。

ボランティアを例に、複雑な感染を体験してみます。水色に塗られた「ボランティアに参加している人」をスタート地点として、6人全員にボランティアを行わせるには、どういう交友関係を結ばせればいいのか?という問題です。なお、閾値は25%、つまり、全員が「交友関係の最低4人に1人がボランティアを行っている」という状態になればOKなわけです。

こんな感じで線を足していくと、それぞれの感染割合が変化していきます。これも最後にシミュレーションをクリックすることで、正解/不正解をチェック可能。

「単純な感染」で表示された図が再び表示されます。しかし、単純な感染と同じように線を引いても、全員にうまく感染させることができず。複雑な感染の場合、異なるグループのうち1人と交友関係があるだけでは、うまく感染ができないようです。

より多くの人同士が交友関係を持つことで感染が広まっていくことがわかります。

このほか、「感染が全員に広まらないようなネットワークのつなぎ方」を体験したり……

集団が緊密すぎてうまく機能しなくなる「集団浅慮」を例に……

「概念が拡散し、集団浅慮にはならない、ちょうどいいグループを作る」というパズルもありました。

最後の問題は概念を群衆全体に拡散するように、グループ内部とグループ間のつながりを作るというパズルでした。


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