愛車が故障したり、交通事故になって動けなくなると、助けにきてくれるのがレッカー車だ。そんなレッカー車の仕組みはどうなっているのだろうか? レッカー車の架装メーカーである横浜のヤマグチレッカーに話を聞いてみた!

●文・写真:鈴木ケンイチ ●写真協力:(株)ヤマグチレッカー

クルマを助けるクルマ、それがレッカー車だ。大きなクルマも軽々と運ぶその仕組みは驚くばかり。バリエーションと歴史もとても興味ぶかいぞ!

ヤマグチレッカーのいろいろなはたらくくるま 【クラシックなレッカー車】

ヤマグチレッカーが製作する“はたらくくるま”は、超大型だけでなく、中型や小型のレッカー、さらには積載車などにも及ぶ。どんな“はたらくくるま”があるのかを紹介しよう。

1916年誕生!世界初のレッカー車「ホルムス485型」

テネシー州で1916年にアーネスト・W・ホルムス氏によって発明された世界初のレッカー車「ホルムス485」(レプリカ)。当時、485ドルで発売されたのが名称の由来とか。

1976年に最速記録に挑戦!「ホルムス440型」

ミラー社が展示する1976年のホルムス440型レッカー車。なんと、前代未聞のレッカー車によるサーキットでのスピード記録車。ライバルはいないから、もちろん世界一を達成。

ヤマグチレッカーのいろいろなはたらくくるま 【積載車と工作車】

レッカー車をサポートする役目も果たすヤマグチレッカーのさまざまな働くクルマたち。積載車と工作車をご紹介!

動かなくなったクルマを運ぶ「積載車」

ロードサービスで動かなくなったクルマを移動させるのは、レッカー車だけではなく、積載車でも可能だ。ロードサービス部門としてヤマグチレッカーでは積載車も活用している。

現場で修理などの作業を実施「工作車」

ロードサービスの一環として、事故などの現場で修理などの作業を行うための“はたらくくるま”が工作車だ。車載できない、大きな工具や特殊な工具を数多く搭載しているのだ。

●今回取材でお世話になったのは……40年の歴史を持つレッカー車の架装メーカー「株式会社ヤマグチレッカー」

 横浜市の港湾エリアである金沢区鳥浜町にあるレッカー車の架装メーカーがヤマグチレッカーだ。

 1984年に神奈川近県のレッカー・サービス会社として誕生。車両は自社で製作したため、架装メーカーとしても、ここに始まる。

 アメリカのレッカー・メーカーであるミラー社と強いコネクションを持ち、年間30台ほどのペースでレッカー車を生産する。

 

●株式会社ヤマグチレッカー
神奈川県横浜市金沢区鳥浜町2-69
https://yamaguchi-wrecker.co.jp/



神奈川エリアのレッカー・サービスと、レッカー車の架装の両方を手掛けるのが特徴だ。
日本車のシャシーとぴったりあうサブフレームを設計し、オーダーメイドのように製作。

著者:内外出版/オートメカニック