『大日ブラックカンパニー 地獄のオクトーバーシリーズ』東京・後楽園ホール(2021年10月18日)
BJW認定世界ストロングヘビー級選手権試合 ○野村卓矢vs関本大介×

 野村が血染めの関本超えでストロング王座初防衛。青木が挑戦を表明し、V2戦での迎撃が決定的となった。

 ストロング王者・野村が初防衛戦でいきなり最強の挑戦者を迎え撃った。ストロングBJの象徴・関本だ。2019年5月に第13代王者から陥落以来2年5ヵ月ぶり5度目の戴冠を狙う関本は2日前の10・16南国大会で岡林とBJWタッグ王座を奪取したばかり。その勢いのまま2冠獲りに挑んできた。

 まずは野村が得意のグラウンドに持ち込み、腕ひしぎ逆十字で捕獲。怪力を封じようとショルダーアームブリーカーを仕掛けたが、スリーパーで切り返した関本はヘッドロックやヘッドシザースでねちっこく絞め上げるなどグラウンドテクニックを見せつける。さらにネックツイスト、首4の字固めと首攻めを展開した。

 その後も関本がキャメルクラッチでひねり上げたが、しのいだ野村はドロップキックで反撃ののろし。エルボー連打、ハーフハッチで巻き返そうとしたが、蹴り足をキャッチした関本はSTFで捕獲。耐えた野村もエルボー合戦に持ち込んだものの、関本のヘッドバットを食らい、ジャーマンで投げられてしまう。野村もジャーマンで応戦するものの、関本はラリアットをさく裂。野村も自らの額が割れるほどの頭突きでダブルダウンに持ち込んだ。

 両者同時に立ち上がると、野村はスピアーで突っ込んできた関本をニーリフトで迎撃。アストロノーツの盟友・阿部史典ばりの卍固めで捕らえる。ランニングローキックで蹴り飛ばしたが、ドラゴンは不発に終わり、関本がスタナー、ラリアットの連続攻撃に出る。野村が1カウントで返してもぶっこ抜きジャーマンを爆発させた。

 野村は王者の意地で肩を挙げた。驚きを隠せない関本がダイビングボディプレスを放つと、野村は両ヒザで迎撃。ミドルキックを連打していく。関本がラリアットで応戦しても、のけぞっての後頭部による頭突きでジャーマンを阻止。お株を奪うラリアットでなぎ倒してみせた。関本もカウンターのノーモーション頭突きで応戦したが、ジャーマンは野村が決めさせない。

 ここから両者は意地の打撃戦に。互いに手を取り合ってエルボーを打ち合う。足を止めての張り手合戦に発展し、野村が連打で押し込み、関本がショートレンジラリアットを叩き込んでも王者の意地で倒れず。頭突きで関本をぐらつかせると、ダブルアームスープレックスで投げ飛ばす。出血の量がさらにおびただしくなったが、野村は張り手をフルスイングしてからドラゴンスープレックスを爆発させて3カウントを奪った。

 野村が関本超えでストロング王座初防衛に成功。価値ある防衛ロードの幕開けとなった。「俺にとってはストロングBJはみんな敵。だけど、ここまで強くなったのも、関本大介を倒せるようになったのも、今日戦ってくれた関本大介のおかげなんだよ。関本さん、俺を強くしてくれてありがとうございました」と花道を下がる関本に向かって感謝した野村は「俺はもっともっと上にいきます。今、防衛戦が決まってる橋本大地、そして岡林裕二。そいつら倒して、俺がストロングBJの新しい象徴になります」と関本に代わる存在になることを誓ってみせた。

 「そして、俺はストロングBJを最強だと証明するんで、皆さん…」と野村が続けようとしたところで、青木がリングに駆け込んできた。「おい! ストロングBJはな、関本、岡林、大地だけじゃねぇんだよ! ここにいる俺だってな、でっぺん目指してやってんだよ。最強だ何だ言ってんだったらよ、俺の挑戦受けろこのヤロー!」と熱く挑戦を表明した。野村が「お前にこのベルト巻く覚悟あんのか? 言ってくれ」と迫ると、青木は「俺はな、命かける覚悟があってここにきてんだバカヤロー! やってやるよ!」と咆哮。すると野村は「言ったな。後悔すんなよ。次、青木とやります。お前の全部を俺にぶつけてこい。それ全部受け止めて俺が返り討ちにしてやるから覚悟しとけよ」と通告して受けて立った。

【試合後の野村】
▼野村「関本大介倒したぞ。橋本大地、岡林裕二にいこうと思ったら、青木優也か。善戦マンのあいつが今の俺に勝つには相当な覚悟が必要だと思うけどね。本人もその覚悟は口にしてたんで期待して僕も防衛戦に臨もうと思います」

――関本とのタイトルマッチを振り返って?

▼野村「終始ペースを握られてて、勝つには勝ったんですけど、反省点もある勝利だったかなと。勝ったんで、勝つことが最重要なんで。いい試合することも重要だけど、勝つことが最も重要なんで、それは達成できてよかったです」

――「関本大介が強くしてくれた」という言葉もあったが?

▼野村「それはホントに僕が練習生で入ったころから毎日、関本さんは俺に練習教えてくれて、技術とか精神的な面も僕はみっちり教わったつもりなんで。その関本大介に育てられた僕が関本大介を倒す。感謝しかないですね」

――怖い関本大介できてほしいと言っていたが?

▼野村「正直あそこまで一点集中してくるとは思ってなかったです。もっと精神的な戦いになるのかなと。打ち合いとかそういうものになるのかなと思ってましたけど、序盤にあそこまで一点集中されるのは正直、予想外でしたね」

――警戒していたジャーマンをしのいで勝ったが?

▼野村「ジャーマンは食らったんですけど、たたみかけがたぶんそこまで関本さんもとっさの判断でのジャーマンだったと僕は思うんで、そこがラッキーだったかなと。ギリギリ返せたのはラッキーだったと思います。もっとたたみかけられてたらわかんなかったです」


【試合後の関本】
▼関本「ありがとうございました。いやぁやられましたね。かなわなかったですね。やっぱ王者は王者でしたね。強かった。チクショー。悔しいです。またチャンスあったらまた、ずっとプロレスラーである以上、あのベルト追い求めていきたいと思います」

――前哨戦で火をつけられたと言っていたが?

▼関本「本当に野村卓矢という選手に心の底からその言葉通り火をつけられましたね。もっとやんなきゃっていう。もっと気合見せなきゃって。僕40になったんですよ。何かちっちゃくまとまってたなって。もっとやんなきゃって思いました。それは野村の戦いっぷりを見て思いましたね。野村にしても阿部にしても、アストロノーツに刺激をもらった気がします」

――どのへんにチャンピオンの強さを感じた?

▼関本「打っても打っても倒れないんですよね。まさに心が折れないというか、ハートの問題だと思うんですけど、ハートが強かったですね、チャンピオンの」

――野村は関本選手のおかげで強くなれたと言っていたが?

▼関本「いえいえ、そんなことないです。僕が教えたっていうか、彼が入って来た時に受け身の取り方とか最初の基本の部分ですね。それぐらいしか。あとは自分で勉強して自分で習得していった。まさに野村は本当に進歩するのが普通の人の倍以上だったというか。もともとキックをやってたというのもあると思いますけど、そういうファイティングスピリットを彼は体の芯に持ってると思います。今日は僕の魂の負けです。よし、頑張ります。ありがとうございました」