87歳(取材当時)を過ぎてもふっくら、つやつやの手を保っている美容研究家・小林照子さん。手のシワやシミ、血管浮き。老化だからと諦めていませんか? 手を美しく保つための秘訣を伺いました。メソッドを2週間実践した読者の、驚きのケア成果もご報告!

「顔より手」指先を大事にすると人生が変わる

指先を大事にすると人生が変わる

「私にとって“顔より手”が大事。多くの方々の顔を触る仕事なので、手がガサガサにならないよう、毎日、手の保湿をしてから顔のケアをしています」と美容研究家の小林照子さん。最近はコロナ禍で手を洗う機会が多く、小林さんの美容講座の受講生の方々も手の乾燥に悩んでいるそう。

「看護師の方で、アルコール消毒の影響で指から血が出てかさぶたになっている方もいらっしゃいました。でもケアをすることでみなさん、きれいな手になっていきます。何歳になっても諦めないで」と小林さんは力強く言います。

今でこそ若々しい手の小林さんですが、戦争中、山形に疎開していた頃は冬の寒さで、あかぎれがひどかったそう。

「祖母に熱いお湯の後、冷たい水に手をつけるといいと言われたんです。そこから温冷美容を考案し、今回みなさんにも、手をホットタオルで温めるケア法を紹介しています」と小林さん。

指先を大事にすると人生が変わる

最近の研究で、誰かに手のケアをしてあげると相手はもちろん、ケアをした人に、より多く幸福ホルモンのオキシトシンが分泌されることがわかりました。

「だから、みなさんの手をマッサージしている私は元気なんですね(笑)。手って、顔より自分からよく見える皮膚だから、きれいな手になると、自分のことも好きになれます。赤ちゃんを触るような手つきで自分の手を触ってケアをしてみてください。必ず応えてくれますよ」と小林さん。

コロナ禍で過酷な環境だからこそ、いたわれば手は必ず応えてくれ、幸福ホルモンも出て、心が安らぎ、美しい手になっていくと言います。

簡単3分!「温冷ケア」を読者が2週間実践! 

簡単3分!「温冷ケア」を読者が2週間実践!

60代、70代の読者が、小林さんのメソッドを2週間実践。手のシミ、シワ、血管浮き……参加する前は悩みやコンプレックスを感じていた3名の成果を一挙にご紹介します!

爪もなめらかになり、自分の手を好きになりました

荘司善美(しょうじ・よしみ)さん(当時65歳)

荘司善美(しょうじ・よしみ)さん(当時65歳)

荘司善美(しょうじ・よしみ)さん(当時65歳)

手にコンプレックスがあり、大きな右手が嫌いでした。手に感謝してケアを開始。水仕事が多く、乾燥と爪のささくれに悩んでいたのが、なめらかになりました。よく手を見るようになり、夫にも褒められました。

【小林照子さんより】

まず、働き者の自分の手を嫌ってごめんねと言ってからケアを始めてとお伝えしました。手が喜んでいるようで、私もうれしいです!

ふっくら明るく、若々しい手になりました!

島田裕弓(しまだ・ひろみ)さん(当時74歳)

島田裕弓(しまだ・ひろみ)さん(当時74歳)

島田裕弓(しまだ・ひろみ)さん(当時74歳)

血管の浮きや節のふくらみ、しわが悩みでしたが、肌が明るく柔らかくなりました。娘も手がふっくらしたと言ってくれました。こんなに手と向き合ったのは初めてで、ケアすれば応えてくれるのですね。

【小林照子さんより】

血管浮きの目立たない、ふっくらした手になりましたね!愛情を注ぐと皮膚は必ず応えてくれることを実証できましたね。

悩んでいた手のシミが薄くなり、ささくれもできにくく

宮代佐輝子(みやしろ・さきこ)さん(当時63歳)

宮代佐輝子(みやしろ・さきこ)さん(当時63歳)

宮代佐輝子(みやしろ・さきこ)さん(当時63歳)

ピアノを弾く仕事をしていて、手のシミやくすみに悩み、透明感ある手に憧れていました。ケアを始めてすぐ肌が明るくなり、3日目にはハリも感じられました。ささくれもできにくくなりうれしいです。

【小林照子さんより】

肌色が明るくなり、憧れの透明感ある手に近づきましたね!熱心に取り組んで手が変化し、うれしさが伝わってきます。

次回は、読者が成果を実感した「温冷ケア」のやり方を詳しく解説します。たった3分でケアできるので、ぜひ実践してみてください。

小林照子(こばやし・てるこ)さんプロフィール

小林照子(こばやし・てるこ)さんプロフィール

美容研究家。1935(昭和10)年生まれ。美容研究家。コーセーで長年にわたって美容の研究・普及に携わり、85年に同社初の女性取締役に。91年に独立し、「美・ファイン研究所」を設立。94年に「フロムハンド メイクアップアカデミー」、2010年に美に特化した高校「青山ビューティー学院高等部」を創設し、後進の育成に力を入れている。近著に『美しく生きるヒント』(青春出版社刊)がある。

※効果には個人差があります。試してみて異変を感じる場合はおやめください。

取材・文=野田有香(ハルメク編集部) 撮影=中西裕人 小林さんヘアメイク=内藤文子(美・ファイン研究) 読者ヘアメイク=小島けさき
※この記事は雑誌「ハルメク」2022年4月号を再編集し、掲載しています。