一流講師のレッスンを通して50〜70代の読者3名がなりたい自分を目指すドキュメンタリー「ブルームプロジェクト」。姿勢・話し方・表情・メイクの4回のレッスンを経て、いよいよ集大成となる雑誌撮影に挑戦!半年間の3人の軌跡を振り返ります。

ブルームプロジェクト始動!読者3人の変身ドキュメンタリー

24倍の選考を通過!3人の挑戦がスタート
半年間の挑戦が始まりました(24倍の選考を通過!3人の挑戦がスタート)

本当は、新しいことに挑戦してみたい、もう一度自分を磨きたい、そんなふうに思う自分がいませんか?

ハルメク365では、そんな女性を応援する「ブルームプロジェクト」を、2023年9月にスタートしました。

「ブルームプロジェクト」は、ハルメクイチオシの一流講師による特別レッスンを通して「なりたい自分」を叶えていく、読者参加型ドキュメンタリー。雑誌・WEBで参加者を募ったところ、72人もの多数のご応募をいただきました。

書類選考と2回の面接を経て、今回「ブルームプロジェクト」に参加していただいた読者は、山田温子さん(50代)、青木典子さん(60代)、坂上アンナさん(70代)の3人です。

左上:山田さん(50代)、右上:青木さん(60代)、左下:坂上さん(70代)
左上:山田さん(50代)、右上:青木さん(60代)、左下:坂上さん(70代)

山田温子さん(50代):専業主婦から一歩踏み出し、自分らしく輝きたい

結婚以来、家族のために生きてきた。子どもが巣立ち「自立できない自分だけ取り残された」と感じている。

青木典子さん(60代):自分に自信をつけて、サロン開業の夢を叶えたい

アロマサロンを開業したいが、うまくやっていけるか不安で二の足を踏んでいる。もっと自信をつけたい。

坂上アンナさん(70代):夫を失った悲しみから、前を向き、歩き出したい

2023年4月に夫を亡くしたばかり。悲しみに暮れる日々の中、立ち直るきっかけにするべく応募。

こちらの参加者3人には、2023年11月〜2024年1月にかけて、ハルメクの一流講師陣による4回の集中レッスンを受講してもらいました。

3人の変身をサポートするブルーム講師陣は、「ハルメク」の講座・イベントで人気の4人です。

ブルーム講師陣:長坂靖子さん・吉川美代子さん・間々田佳子さん・浅香純子さん

  • 長坂靖子さん:ウォーキングトレーナー/元ミス日本
  • 吉川美代子さん:フリーキャスター・アナウンサー
  • 間々田佳子さん:表情筋研究家
  • 浅香純子さん:メイクアップアドバイザー

半年間にわたる密着取材の中、姿勢・話し方・表情・メイク、4回のレッスンで、3人はどのように変化していったのでしょうか?

「ハルメク365」では、ドキュメンタリー動画で3人の半年間の挑戦の様子を紹介していますが、ここではその中から、注目のハイライトシーンをピックアップしてご紹介します。

姿勢が変われば若返る!?長坂靖子さんの美姿勢レッスン

講師:元ミス日本・長坂靖子さん(若見え姿勢になりたい!美姿勢レッスン)

最初のレッスンは「姿勢」がテーマです。健康的で若々しく見える美姿勢と歩き方のコツを、ウォーキングのプロ・長坂靖子さんに教わりました。

正しい姿勢を身に付けるためには、日頃から意識することが大事です。自宅でも壁を使って簡単に姿勢チェックできる方法を教わります。

巻き肩が気になると言っていた山田さんは、なかなか背中が壁につかず、大苦戦……。

歩き方・姿勢レッスンで苦戦する、山田さん(50代)

「息を吸って、吐いて。肋骨の下を締める感じです。もう一度いきますよ。このまま息を吸って……うん、壁についてる、素敵、できたできた! このぐらいここを使っていただきたいです」(長坂さん)

「しんどいです……いくつも意識するのが」(青木さん)

「姿勢っていうのは、みなさんの日常の現れ。1日じゃ良くならない、日々の積み重ねが現れることなので。この練習方法で、おうちでもやってみてください」(長坂さん)

レッスンの後、長坂さんから出された「宿題」の一つ、足上げを1日50回続けたところ、整体で体が柔らかくなったと言われたそう。

歩き方もしっかり意識できるよう、リビングの壁に正しいウォーキングの手順を書いた紙も貼って、日々トレーニングに励む、山田さん。

「気を付けて重心を考えて歩くと、やっぱり歩き方が違ってくるのがわかります。そうするとお腹に力を入れるっていうのがそんなに意識しなくても、スッとできる」(山田さん)

レッスンで教わったことを自宅で繰り返し練習することで、体にも心にも、少しずつ変化が出てきたようです。

前向きに変わりたい!吉川美代子さんに学ぶ人に伝わる話し方

前向きに変わりたい!人に伝わる話し方
講師:元TBSアナウンサーの吉川美代子さん(前向きに変わりたい!人に伝わる話し方)

2回目のレッスンでは、人に伝わる話し方を、元TBSアナウンサーの吉川美代子さんに教わります。

年齢を感じる特徴と聞いて、シミ・シワなど見た目の変化を挙げる方が多いと思いますが、実は「話し方」も印象に大きく影響するそう。

「年を重ねても、お金を掛ければ見た目は変えられるけれど、声はごまかせない」と吉川さん。その分、「話し方で若々しい印象を与えられる」と言います。

レッスンでは、最初に若々しくなる発声のコツを学んだ後、人に伝わる話し方をロールプレイング方式で学んでいきました。

人に話をわかりやすく伝えることが苦手だという、青木さん。

  「どうやったらもっとちゃんと、説得力があって、自分の思いをしっかり伝えることができるんだろうって。なかなかうまくしゃべれないで未消化に終わってます」(青木さん)         

吉川さんに「今日の朝ご飯、何を食べました?」と聞かれてたときも、「食パンと卵焼き……」と自信なくつぶやくだけで、すぐに言葉が途切れてしまいました。  

そんな青木さんに、吉川さんは「全然イメージできなかった」と厳しいコメント。

その後、話し方のポイントを吉川さんが伝えると、コメントの内容がグッとイキイキとしてきました。

「今日の朝ごはんは、トーストを半分焼いて、その上にピーナッツバターを乗せました。おかずは、玉子焼きを半熟で。飲み物は豆をミルで挽いたコーヒーをホットミルクで割って、カフェオレにしました」(青木さん)

ハキハキと笑顔で答える青木さんを見て、吉川さんもすっかり笑顔に!

こうして人に伝わる話し方を身に付けた青木さんは、自宅に戻った後、レッスンで自信がついた今こそ、夢に挑戦するタイミングだと思い、アロマサロンの開業を決意したそう。

夢に向かって一歩を踏み出した青木さん。レッスン終了までに無事、サロン開業の夢を叶えることができるでしょうか?

幸せを引き寄せる!間々田佳子さんの表情筋トレーニング

講師:表情筋研究家・間々田佳子さん(幸せを引き寄せる!表情筋トレーニング) 

3回目のレッスンテーマは「幸せを引き寄せる笑顔美人」。表情筋研究家・間々田佳子さん考案のオリジナルメソッド「コアフェイストレーニング」で顔の筋肉をほぐした後、自然な笑顔の作り方を練習していきます。

表情筋研究家・間々田佳子さんのコアフェイストレーニング

「頬を上げるだけだと、老けて見えちゃう。できるだけ、上の歯が乾くほど見せていきましょう」と間々田さん。

しかし、昨年夫を亡くして以来、笑うことがめっきり減ってしまった坂上さんは、間々田さんのアドバイス通りになかなか表情を作れず、苦戦します。

間々田さんも、3人同時にレッスンを進める中で、坂上さんが一番気になっていたそう。

レッスンの後、坂上さんの「夫を失った悲しみから、前を向き、歩き出したい」という応募動機を聞き、個別に声を掛けました。

「どんなに寂しいときも悲しいときも、トレーニングだと割り切って笑っていると、自分の顔が心を助けて、自然と上がるようになります。笑顔は伝染するもの。笑うことで周りを幸せにしようと思って、自分から輝きをみなさんに届けられるように、がんばってください」(間々田さん)

そんな間々田さんの言葉に、思わず涙を浮かべる坂上さん。

「(自分の涙で)周りを不幸にしてしまったら、夫の意思でもないと思うので精いっぱい周りを幸せにしていきたい、自分が変わらないといけないと思いますし、この機会に筋肉を鍛えて表情も変えていきたいなと思いました」(坂上さん)

間々田さんのあたたかいアドバイスの結果、レッスンの前後で、坂上さんの笑顔がこんなにも明るく変わりました!

参加者選考のオンライン面接でも、涙を流していた坂上さん。プロジェクトの集大成となる雑誌撮影では、いったいどんな笑顔を見せてくれるのでしょうか。

アップデートで−5歳見え!浅香純子さんのメイクレッスン

講師は浅香純子さん「ブルームプロジェクト」
講師:浅香純子さん(アップデートで-5歳見え!メイクレッスン)

最後のレッスンでは、健康的で若々しく見える大人メイクのコツを、メイクのプロ・浅香純子さんに教わります。

年齢を重ねるにつれ、これまでしっくりきていたメイクが「何だか合わなくなってきたかも」と感じたことはありませんか? 山田さんもそんな一人。

【ビフォー】2023年11月:初回レッスンの山田さん
【ビフォー】2023年11月:初回レッスンの山田さん

「たまにお出掛けしようと思ってフルメイクをすると、すっごい老けた顔になるのが悩みで。年相応で自然に見える、でもフルメイクっていうのを習いたいです」(山田さん)

若い頃から何十年もメイクをアップデートしてこなかったという3人。浅香さんが年齢とともにメイクを更新しなくてはいけない理由を解説すると、3人からは納得の声が。

特に、エイジングの影響が出やすいパーツが、目元まわり。その中でも苦手意識を持つ人が多いのが「眉毛」です。

「眉を描くのが、どこにどう描いていいやら……太さもいろいろだし。失敗しそうなことはやらないできたので、ほぼやったことがなかったです」と山田さん。

浅香さんいわく、大人の眉の描き方のポイントは「ストレート・太め・短め」とのこと。

見本として浅香さんが片方を描いた後、山田さん自身も恐る恐る眉を描いていきます。その後、アイシャドウ・アイライン・マスカラにも挑戦。チークをふわりと入れたら、最後はリップです。

いつもオレンジ系を選ぶという山田さんですが、浅香さんのおすすめのリップは、ピンクローズ。半信半疑で塗ってみると……「なんか、かわいい!」と鏡を見て照れ笑い。

気付けば、苦手だと言っていたフルメイクが完成していました!

山田さんメイク:アフター写真
【アフター】2024年1月:メイクレッスン後の山田さん

レッスンの感想を聞くと「楽しかったです。自分を解放できたというか、新しい挑戦ができたと思います。自分でやり方を習得できたのが、自信につながるかなと思いました」と山田さん。

メイクの技術による見た目の変化ももちろんですが、表情がイキイキとして、内面から輝くような笑顔・前向きな気持ちになってきたのが、レッスン動画からも伝わってきます。

こうして、最後のレッスンが終了。姿勢・メンタル・表情・メイクと4回のレッスンを通して、心も体も若々しく前向きになれたはず!

レッスンの集大成として、プロのカメラマンによる雑誌撮影を実施しました。果たして、参加者3人はどんな姿に変身したのでしょうか?

こんな自分になれるなんて…!雑誌撮影の裏側に密着

レッスンで新しい自分に出会った3人が、最後に挑戦するのが、雑誌ハルメクでのモデルデビューです。モデルに初挑戦の3人はそれぞれの思いを胸に撮影を迎えました。

撮影スタジオは、東京・巣鴨にある「えがお写真館」。3人には自宅で浅香さんに習ったメイクをして来てもらい、最後にプロがヘアメイクを整えてから、撮影に挑みました。

最初のモデルは、青木さん。選んだ衣装に着替えると、気分が一気に上がります!

プロのカメラマンの指示のもと、撮影は進みます。表情筋トレーニングで学んだ、自然な笑顔のコツもしっかりマスターしている様子です。

青木典子さん(60代)撮影:「えがお写真館」土谷陽介
青木典子さん(60代)

続いてのモデルは、坂上さん。メイクレッスンで身に付けたアイメイクを実践してきたものの、少し不安そう。

しかし「アイラインすごくきれいですね。結構いい感じです」と、ヘアメイク・船津有史さん。しっかり大人メイクのコツをマスターできていたようです。

ポーズを次々と決める坂上さんから、夫の死から毎日のように泣き暮らしていた姿は想像がつきません。「笑顔は伝染する。笑うことで周りを幸せに」そんな表情筋研究家・間々田さんの言葉が、坂上さんを変えたのかもしれません。

坂上アンナさん(70代)撮影:「えがお写真館」土谷陽介
坂上アンナさん(70代)

そして、最後は山田さんです。当初は巻き肩に悩み、美姿勢レッスンでも苦戦していた山田さんですが、自宅で毎日続けていたトレーニングの成果もあり、撮影当日は若々しくスラリとした立ち姿が印象的でした。

山田温子さん(50代)撮影:土谷陽介(えがお写真館)
山田温子さん(50代)

山田さんはほとんどメイクを整え直すこともなく、髪を少し巻いただけ。メイクも笑顔も、しっかり学んだ成果が出ています。ポーズを決めると、撮影スタッフから「かわいい〜!」の声があがっていました。

そして最後は、最後は3人一緒に撮影です。

撮影:土谷陽介(えがお写真館)
 3人ショットは雑誌「ハルメク」6月号にも掲載中

キラキラとした笑顔で輝く3人。見た目だけではなく、内面からイキイキと輝いている様子が伝わってくるようでした。

【撮影協力】えがお写真館
東京都豊島区巣鴨にある日本初のシニア・シルバー世代専門の写真館。50代以上の女性のためのヘアサロン「えがお美容室」も併設。「ハルメク365」の連載・イメチェンビフォーアフターも人気。特別コラボのモデル体験プランも。

衣装スタイリング=土岐まり(えがお洋品店) 、ヘアメイク=船津有史(えがお美容室)、撮影=土谷陽介(えがお写真館)

「なりたい自分」へ一歩踏み出す勇気を

雑誌撮影は一つの区切りですが、あくまでもブルームプロジェクトの最終ゴールは、「なりたい自分」になること。それぞれの「ゴール」に向かって、撮影の後も3人は努力を続けていました。

写真撮影の日から2か月後、青木さんが準備を進めていたアロマサロンがプレオープンしたそう。

新しいことに挑戦したいと話していた山田さんは、早速社交ダンスに挑戦。そして次は「自分以外の誰かの役に立ちたい」と、坂上さんが運営する学童保育で給食の配膳を手伝うことに。再び社会とつながる一歩を踏み出しました。

同じ頃、坂上さんはご主人の1周忌を迎え、生前の思い出の写真とともにモデルデビューした写真を飾って「ありがとう」を伝えていました。その顔には涙ではなく穏やかな微笑みが浮かんでいました。

「ブルームプロジェクト」に挑戦した3人から伝わってくるのは、年齢を重ねることは決して悲しいことではないということでした。むしろ何歳からでも「これからが楽しみ」と胸を張って言える自信を持てるのだ、ということ。

姿勢・話し方・表情・メイク、その技術以上に、小さな発見の積み重ねが「なりたい自分」につながっていくと教わりました。

姿勢が変われば視界が開けること、想いを言葉にして伝えると自分と素直に向き合えること、悲しいときも笑顔を作れば上を向けること、自分を大切に思うことが若々しくあることの一歩だった、など。

3人の挑戦に背中を押してもらい、一歩を踏み出す人が一人でも多くうまれたらうれしいです。

もし「変わりたい」と思っている人がいたら、今日から「ハルメク」と一緒に始めてみませんか?

文=竹下沙弥香(ハルメク365編集部)