大学入試改革、プログラミング、英語教育……。教育の世界がなにやら騒がしい。このコーナーでは、最近気になった教育関連のニュースをピックアップして紹介します!


第61回 社会は「ネットいじめ」にどう対応すべき? 町田市小6女児自殺

学校配布のタブレット端末に悪口

波紋を広げているのは、学習用に配布された端末がいじめに使用されたこと。

非常に痛ましい事件ですが、「一人一台配布の端末は、いじめの温床になりかねない」ということがこの事件の問題点なのでしょうか?

全員同じパスワード ずさんな運用の実態

町田市は2017年度からICT環境整備を本格的に推進。女児が通っていた小学校は市内で3校指定されたモデル校の1つでした。

つまり、問題は、「学校が端末を配布すること」ではなく、「学校配布の端末さえもいじめに使用してしまう、使用させてしまうこと」ではないでしょうか? だからこそ、情報モラルを教える教育は待ったなしの課題。学校側の適切な管理、運用体制はそれ以前の話でしょう。

デジタル社会でよりよく生きるために必要な力とは?

欧米で広がる「デジタル・シティズンシップ教育」。ネットの危険性を強調することに重点が置かれてきた、日本の従来型「情報モラル教育」と異なり、子ども自身がICTのよき使い手になるよう、自分で考えて使える力を育む教育のこと。

デジタル社会を生きる子どもたち。「学校配布の端末は危険」という議論になると、ICT教育自体が頓挫しかねない。かといって「子どもの自主性を重視」では、単なる放任の危険が。町田の学校の例を見ても、指導やチェックは必要でしょう。また、「大人がルールを決めて使用させる」では、子どもの自主性を育てるのは難しい。

学校も家庭も、バランスの難しいかじ取りを求められますが、ネットへの書き込みが、誰かの命を奪うこともある、そんな「ネットいじめ」の現実も示しつつ、子どもと一緒に問題を考え、使用のルールを決めてみても良いかもしれません。

参照

9月19日・毎日新聞

文部科学省・1人1台端末の積極的な利活用に当たっての留意点と新たに作成した「本格運用時チェックリスト」

9月17日・朝日新聞

9月25日・朝日新聞

文部科学省・令和元年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について

内閣府・令和元年度 青少年のインターネット利用環境実態調査結果

DQ World

戸田市教育委員会・デジタルデバイドと子供のインターネットリテラシー(情報モラル)について

9月29日・朝日新聞