アウトドア系YoutuberのFUKUです。2023年になって格安キャンプブランドたちがかなり力入れて新製品を投入しています。今回は格安ブランドの大御所「soomloom(スームルーム)」と新興勢力「DOKICAMP」からそれぞれ新製品を購入。どちらが安くていいものを作っているのか見ていきたいと思います。
DOKICAMP新製品【2WAY キャンベッド】
ハイとローが切り替えられるアルミフレーム製のコットです。
●スペックを確認
- 梱包サイズ:63 x 26.9 x 18.7 cm
- 重量:3.38kg
- 使用サイズ:(約)190cm x 67cm
- Amazon価格:7,999円
▼購入はこちらから
●税込7,999円の衝撃的な値段の2WAYコット
かなり衝撃的な安さ。8,000円を切るってなかなかのお値段ですよね。
こういった2WAYコットは比較的安価なブランドたちの主力製品を見ても未だに1万5000円前後のものが多く、中には1万円の壁に挑戦しているような製品も見られますが、悪くはないんだけど元々使ってたヨーラーのコットの方が寝心地は良かったなぁという感じでした。
あのsoomloomでも1万円を切るくらいの価格でしたが、DOKICAMPは7,999円…大丈夫でしょうか。
ちなみにこの2WAYコットはワークマンが出すという情報があり、出ることは間違いないんですがまだ発売日などは延期になっていて筆者もわかっていません。
ワークマンのものは角型フレームになっているはずなので、組み立て撤収のしやすさや肝心の寝心地は試作品を見るまでは何とも言えませんが、価格は圧倒的に安いので要注目です。
ただそのワークマンの前に、先陣切って8,000円の壁を突破してきたDOKICAMP。
一体どんなコットなんでしょうか。
●開封して細かくみていきます
早くも気になるロゴが付いています。
コーデュラファブリックを使っているようです。
コーデュラといえば筆者も自分の製品のギアケースなどでよくお世話になっていて、ギアケースやその他の製品を作るときに性能とコストのバランスがいい生地だなと思って重宝しているのですが、それをこのコットの生地に使っていてフレームは7000番台のアルミニウム合金。
耐荷重検査も行っていて150kgまでとなっています。
これはスペックを見る限りとても8,000円を切るような値段のコットには思えませんね。
開封するとまずは2WAYのハイコットにするための脚が全部で12本付いてます。
続いて脚ですが全然悪くないレベルに見えます。
脚を組み立てた時のハマりが少し緩いように感じます。今まで色々なコットを触った中での感想ですが、実際にはめてみないとなんとも言えませんが。
縦のポールとの接続部分は悪くないですね。ここの感触は意外と各社ばらつきがあり、硬いところもあればスムーズなところもあります。
逆にスムーズすぎてガタつくかと思いきやここは大丈夫ですね。パチンとしっかりはまってます。
ポールもいいです。
先ほどから良さげだと思ってるのがこの生地。本当にコーデュラ使ってるのか。
縫製も綺麗です。コーデュラの厚みのある生地感で裏がコーティングされてます。
シートはいい感じに見えるなぁ。
筆者がメインで使っているヨーラーのコットの生地は「リップストップ」になっているので格子状の模様が入っていますが、やや薄くて組み立てた時にはあまり伸びずにピンと張ってくれる生地なので、比べると素材感は全然違いますね。
厚みはDOKICAMPのコーデュラの方がとてもあります。
伸縮性もコーデュラもほとんどないので、DOKICAMPがピンと張ってくれればいい寝心地にもなりそうな感じがします。
ということで今日はこのDOKICAMPの新型コットと筆者がメインで使っているヨーラーのコット2つを持って屋外で実際に試してみましょう。
●実際に組み立てて、使い心地を検証
それでは外にやってきたのでコットを組み立てていきましょう。
片側の端にスリットが付いているのでポールを差し込んでいきます。
最後に端を入れ込むのですが、これが硬い!長さがギリギリでなんとか入ったけど結構硬いです。
効果があるかはわかりませんが、使う前に生地をぐいっと引っ張るなりしてできるだけ伸ばしておいた方がいいんじゃないかなと思いました。
脚のパーツに体重をかけてレバーを下げ、ポールに付けていきます。
ピンピンに張りました。
コーデュラの生地が厚みのある肌触りで、寝心地としては確かにいいですね。
このまま下の脚をつけてハイコットにしていきます。差し込んで押し込めば音がしてカチッとはまります。奥までしっかり差し込めば緩くない脚でした。
寝心地はいい。
筆者がメインで使ってるヨーラーのコットと比較すると、サイズは両者ほぼ一緒で、生地の張り具合と寝心地もほぼ互角です。
この部分に関してはDOKICAMP悪くない。あとは生地の質感・肌触りが違うので薄くてピンとした感じか、厚みがあってピンとした感じかは好みでしょう。
ただどちらも沈み込むような感じではなくハリが強いので、そういう寝心地が好きな人にとってはとてもいいと思います。
●縦のポールが入れにくいことが懸念点
開封の際、ヨーラーに比べて脚にがたつきがあると言いましたが、コットをピンと張って寝ている状態だと全く影響は感じませんでした。
一度外して、ポールが入れやすくなっているかチェックします。
ポールを外していきますが硬いです。
次入れられるのかっていうことでもう1回奥まで差し込んで入れてみると、硬いですが先程は一回押したぐらいでは入らなかったので、押し込む時の硬さがマックスで10だったのが8くらいになった感覚ですね 。
ちなみにヨーラーをはじめ他のコットも縦がゆるまないようにある程度テンションがかかって入れる感じですが、ヨーラーで3から4くらいの硬さのイメージです。
思いっきりやればなんとか入るものの、普通ではない硬さだと思うので、ショックコードを引っ張ってポールをバラして、1本を10mmとか15mm程度切るというのも検討してみようかなと思います。
あまり切りすぎると逆に緩くなるので様子見ながらになりますし、こういうのを切るのこぎりを持っていないので、ホームセンターで聞いてみようと思います。
改造になるのでメーカー的には良くないかもしれませんが、元々格安ブランドなのでそこまでアフターフォローに期待してるわけでもないので、やってみようかなと思います。
普通に快適に組み立てて使いたいし、もしもの時は自分で調整するのも難しそうという人にはちょっとおすすめできないですね。
soomloom(スームルーム新ギア【超軽量薪ストーブ】
続いてはスームルームの新製品、超軽量薪ストーブのバージョンアップタイプです。
●スペックを確認
- 梱包サイズ:38.7 x 31.3 x 11.4 cm
- 重量:3.74 kg
- 使用サイズ(約)L345mmxW210mmxH315mm/H2750mm(煙突含む)
- セット内容:薪ストーブ本体、柱x4本、巻き煙突2m、煙突ホルダー、煙突ロッキングバンド、煙突リング×8、作業用手袋×1
- Amazon価格:10,900円
▼購入はこちらから
●ステンレス製のUL薪ストーブ
お値段は税込10,900円。ステンレス製のUL薪ストーブが1万円ちょっとで買えちゃいました!
最近、”soomloomer"の方が増殖中みたいで、いいんじゃないかっていうのが出たら一気に売り切れるということが多いですね。
この超軽量薪ストーブもかなり短期間に売り切れてしまったようなので、おそらく再販してくれると思いますが、今回は実際これがどんなものなのかというのを試していきたいと思います。
超軽量薪ストーブはバージョンアップと書いてありますが、以前1万円を切るくらいの価格で似たようなストーブを紹介したことがあり、おそらくジャンルとしてはそれを改良したものじゃないかと思います。
組み立てのところなどが改善されていれば10,900円というのは格安だと思いますので早速見ていきましょう。
●開封して中身のチェック
ビジネスバッグのような綺麗なケースに入っておりました。
soomloomは安いのに付属品のクオリティも悪くないんですよね。レザーグローブまで付属していました。
ファスナーが端まで行ってガバッと開いたらいいのにと思いますけど、真ん中あたりまでで説明書は日本語ではありません。
ポータブルホールディングウッドストーブというのが製品名なのかな。
組み立て方がなんとなく書いてあって、多分できると思いますので出していきましょう。
ストーブ本体と巻煙突、煙突を接続するパーツですね。
個人的には巻煙突はあまり好きではないんですが、どうしても薄型収納にしようとすると巻煙突になりますよね。
人によってはうまい具合に伸ばしていくやり方があるそうですが、この説明書通りに今回はやってみましょう。煙突は後ほど外で組み立てます。
扉も悪くない作りをしている。これで1万円です。
総重量が3.2kgと記載があったんですが、実際には3.5kgくらい。おそらくケースとグローブ込みでちょっと増えたという感じだと思います。
UL系の薪ストーブの中で言うともっと軽いモデルはありますし、さらにチタン製等で1kg台のものもあるので、そういうものに比べるとずっしり感はありますが、逆にUL系ストーブの中では幾分強度が高めな可能性もありますよね。
3kg台となってくると、徒歩でキャンプというよりはバイクや車でコンパクト装備の冬キャンプに向いてる製品かなと思います。
●煙突以外を組み立て
とりあえず板同士を組み合わせてはめ込んでいきます。スムーズでいいですね。ここまではとてもスムーズに組めます。
次は折りたたみの脚を広げます。脚の動きも悪くありません。
先ほど組んだものを乗せます。(サイドの板が上下逆だったので直しました。)
あとは天板を乗せてネジを4本使って固定するようです。
蝶ネジを外して、天板の4隅の穴から刺すと下から飛び出てくるのでネジで止めます。
以前のは固定する棒自体がストーブの脚につながっていたんですよね。
これはしっかり組みやすいし、脚はハの字型についてるのでちゃんと置かれていれば安定感もあります。
こういうコンパクトに折りたたむストーブというのは組み立て作業があるので、どうしても手間は増えますよね。慣れれば問題はなさそうですが。
煙突を固定するパーツをつけたら、これで本体ができました。
シンプルな四角形。無駄なスペースがなくて、サイズ感の割にたくさんの薪が入りそうです。
ロストルはついていません。
以前使っていた3FULギアの薪ストーブはロストルがなくても特に燃焼効率が悪いとは感じませんでしたが、好みで追加してもいいんじゃないでしょうか。
扉の下部分で空気の取り入れ具合を調整できます。
中の奥行きは34cmちょっとなので、35cmの薪ならば斜めにしながらなんとか入るんじゃないかなと思います。
ちなみに下のスペースは10cmちょっとあり、一応卓上で使えるそうです。
個人の意見としては地面において普通に使った方がいいんじゃないかと思いますが、もし卓上に置いて使う人場合は大きくて安定感のある台の上じゃないと危ないんじゃないかなと思います。
筆者は地面において普通に使ってみようと思います。
煙突自体の高さは2mで、天板までが28cmですから2mの煙突を付けたら2m28cm。
なので専用の薪ストーブ穴が付いているテントならば使えるものが多いんじゃないでしょうか。
●屋外で実際に検証
それでは薪ストーブを準備していきましょう。まずは巻煙突ですね。
巻煙突は手を切ったりするリスクがあるので、付属の手袋をつけてやっていきたいと思います。
やはり一人だとちょっと巻きづらいので、最初だけ2人で巻きます。
もし1人で巻くときは塩ビパイプなど何か筒を噛ませてやった方がいいかもしれません。
一度巻いて火を入れて使ってしまえば巻き癖がつくので2回目からは比較的やりやすくなります。
設置できました。かなりの高さです。
今日は風がないので大丈夫そうですが、薪ストーブ自体が軽く、これだけ背が高い煙突が付いてると不安定な地面や風の影響などで倒れる危険性あると思いますから、シェルターの煙突穴などに通して使った方がいいと思います。
●火入れをして様子を確認
それでは火を入れていきます。
箱型で隙間が少ないので空気取り入れ口で結構影響を受けると思うんですよね。
閉めるだけでかなり弱まってくれます。微妙な調整もできていいかもしれませんね。
本体の色が変わってきてかなり高熱になってることが伺えます。
お湯を沸かしてみますが、フラットな天板部分も広いので湯沸かしや調理はしやすいですね。
凹むように歪みができつつあります。
やはりこういう薄い素材のストーブは仕方ないですが、直径70mmの長い煙突が付いていてかなり強い上昇気流ができますし、空気取り入れ口が小さいので陰圧のように引き込む力が強まると考えられます。
3FULギアのストーブもそんな感じでかなり凹んでましたのである程度歪むとは思うんですけど、薄型薪ストーブの宿命ですよね。
このサイズでしっかり燃えてくれるのでさすがにあったかいですね。シェルターの中で使えば暖房能力はかなりあると思います。
今日は肉まんを作ってみようと思います。
本体の色もだいぶ変わってきました。
そして美味しそうな匂いがする。肉まんがふわふわになりました。
あとは火が消えるまで暖まって終わりにしましょう。
●片付けながら歪みを確認
片付けていきます。
しばらく置いておいたのでもう温度も下がってます。これが早いのも薄型ストーブの特徴ですが、比較的すぐに温度が下がって触れるようになります。
4箇所のネジを外して上蓋を取ります。わずかにそれぞれの板が内側に向かって歪みが出ていますね。
使ってるうちにボコボコに歪んできますが、それでもよほどじゃなければ使えますけどね。
あとは巻煙突。筆者は普通のつなげていくタイプの煙突の方が好きですが、断然コンパクトにできるというメリットはありますね。
ケースを置いてきてしまったので家に帰ってからしまいますが、やはりコンパクトにはなりますよね。
まずこのストーブは以前の旧バージョンの改良版と思われますが、脚の安定感が改善されて煙突は若干巻きやすくなったような何とも言えないところですが、組み立てやすさは全体的に改善されてるなと思いました。
そして薄型軽量の薪ストーブならではのコンパクトになるというメリット。それと共にある程度の大きさもあるので暖房能力も高いし調理や湯沸かしもしやすいと思います。
ただ、軽い割に煙突の高さもあって風が吹くと非常に不安定になるのでくれぐれも煙突を支える穴のついたシェルターなどと併用した方がいいと思いますね。
手間が増えるんですけど、とてもコンパクトになるというところでメリットデメリットありますので用途に合わせて選ぶのがいいかと思いますが、ただ全体的にこの作り・仕様で10,900円というのはやはり安いなと思います。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は格安ブランドのsoomloomとDOKICAMPからそれぞれ発売された新製品をご紹介させていただきました。
soomloomの薪ストーブは全作より改良されていて、巻煙突や組み立てがあってもコンパクトになるなら大丈夫という人にはいいかと思います。
そしてDOKICAMPのコットは、縦のポール入れる時のきつさがなんとかならないかなと思うところです。
というわけで、今回も皆様のキャンプ道具選びの何かの参考になれば幸いです。最後までご覧いただきありがとうございました。