今年もスポーツライターの小関順二さんをお招きし、12球団のドラフト指名予想を行っていく。

 この指名予想は指名人数、指名選手を予想するのではなく、その球団の姿勢を表す1位指名は誰にすべきなのか?を考えていくものである。長期的な視野に立った指名なのか、現実に即した指名なのか、目先しか見えていない指名なのか。その観点について徹底的に語っていく。

 今回は現在パ・リーグ1位の福岡ソフトバンクのドラフト指名予想を行う。

福岡ソフトバンク
〈順位〉1位
〈勝-敗-分〉62勝39敗5分
〈勝率〉.614
〈打率〉.250
〈防御率〉3.03
成績は10月22日時点

充実した戦力も千賀がメジャーとなると...

山下舜平大(福岡大大濠)

ーどんなところが課題でしょうか?

小関:ここは特別穴という穴はないですよね。野手の一つひとつのポジションを見ても、投手を見ても人材が有り余っていますよね。例えばショートの今宮 健太(明豊出身)がいない時に川瀬 晃(大分商出身)が入って、セカンドに周東 佑京(東農大二高出身)が出てきて、牧原 大成(城北出身)がサブになっている感じですよね。どの選手も小粒ですよね。何か大きく突き抜けている選手がいないとですね。柳田 悠岐(広島商出身)ぐらいなもんでしょう。

 野手は佐藤 輝明(近畿大)みたいな選手が欲しいけど、栗原 陵矢(春江工出身)も育っているのでね。投手は千賀 滉大(蒲郡出身)がメジャーに行きたいと直訴しているので、いつかは出ていくと思います。そうなると地元の山下 舜平大(福岡大大濠)とか、そういうスケールの大きい投手がいるのでね。あるいは左の先発が和田 毅(浜田出身)とムーアしかいないので、早稲田大の早川 隆久(木更津総合出身)という線もあるので、投手かなと思います。

ーやはり投手の方ですかね?

小関:そうですね。千賀が近い将来出ていくことを見越せば、まだ東浜 巨(沖縄尚学出身)もいるし、甲斐野 央(東洋大姫路出身)とか石川 柊太(都立総合工科出身)とかいるので巨人ほど深刻ではないにしても、千賀のようなスケールに匹敵する投手を狙っていくんじゃないですかね。

ーソフトバンクは育成から育てているチームなので、いろんな選手の選択肢が多いですよね。

小関:他の球団は参考にならないですよね。3軍から育成からドンんどん出てくるし、10年前のドラフトだったら育成から4位で千賀、6位で甲斐 拓也(楊志館出身)、5位が牧原ですよね。まだ砂川 リチャード(沖縄尚学出身、2017年育成3位)もいるし、尾形 崇斗(学法石川出身、2017年育成1位)もいつででくるかわからないし、ヤクルトに長谷川 宙輝(聖徳学園出身、2016年育成2位)を出す余裕すらあるし。今までのプロ野球の常識を変えましたよね。

ーとなると知名度は低いけど、潜在能力の高い高校生や大学生、独立の選手とかをとってもいいかなという感じですかね。

小関:そうですね。例えば中央大の五十幡 亮汰(佐野日大出身)とか飛び抜けて足が速いような選手もいいですよね。外国人をいっぱい連れてきちゃうんで、どうしても日本人選手が出られないというところもありますけどね。まあでも、このチームは論ずることが難しいです。グラシアルがそんなに若くないのでロッテからマーティンなんか取んないでくれよと思いながら見てます(笑)。いろんな思いが交錯するチームですよね。

ー贅沢ですね。

小関:魅力ありますよ。あの筑後の施設がすごい!

 福岡ソフトバンク編は以上。日本プロ野球界随一の設備、選手育成環境を持つソフトバンクは本指名から育成指名まで見逃せない。