【秒速薬膳でアッという間に健康に】

 朝、なかなか起きられない、午前中はエンジンがかからず頭がぼんやり……。つらい「低血圧」を改善する食養生で、パワフルに一日をスタートさせましょう。

 低血圧の人は、中医学でいうところの「気血両虚」、読んで字のごとく気も血も足りない状態であることが多いのです。血圧を上げるための「気も血もない」ことが原因と考えられます。

 気は全身の至るところを流れる、目には見えないエネルギーです。生命活動を維持するとともに、体全体、そして臓器を正常に活動させる働きを持っています。

 一方、血は西洋医学の血液としての要素だけではなく、「全身に流れて、体の隅々まで栄養を与える液体」と考えます。五臓六腑や筋肉を養い、生理機能を正常に保ち、目、皮膚、髪を滋養しています。

 パワーの源である気と、体の栄養分である血がどちらも不足しているとなれば、当然ながら体力の低下を引き起こします。日頃からだるい、疲れやすい、胃が弱い、目まい、立ちくらみ、動悸がする、やたら横になりたがるといった症状も見られがちです。

 そもそも気が不足している人は、消化機能が弱い傾向にあります。そのため、栄養を十分吸収することができず、ひいては血も生み出せなくなってしまうのです。

 まずは、パワフルな体の土台となる気をしっかり補いましょう。

 おすすめは豆類。速やかに気を補い、消化機能と関わりの深い臓器である「脾」の働きも高めて、栄養を取り込みやすい体にサポートしてくれます。その他、イモ類、キノコ類、エビ、ブロッコリー、卵なども気のチャージに役立ちます。

 さらに、血の増量を図りましょう。効果大なのがカツオです。優れた造血効果に加え、気を補う作用もあるというまさに「低血圧のお助けフィッシュ」。滋養強壮、体力増進にもおすすめです。他にはマグロ、ニンジン、ホウレンソウ、レーズンなども血をしっかりと補ってくれる食材です。

 また、消化に負担をかけないように、揚げ物、肉、スパイスが過剰に効いた辛いものなどを控えめにすることも心掛けましょう。

■低血圧改善薬膳レシピ

 低血圧の強い味方であるカツオと、気を補う豆類を組み合わせたサラダ。カツオのたたきと、大豆水煮を使えば速攻で完成。カツオのたたきのスモーキーな風味が大豆にマッチして、ハイボールやウイスキーのおつまみにもぴったりです。

【材料】2人分
●カツオのたたき(刺し身) 6切れ
●大豆水煮 100グラム
●青じそ(千切り)  適量
●ドレッシング(ぽん酢=大さじ2、オリーブ油=大さじ2、にんにくすりおろし=少々、ブラックペッパー=適量)

【作り方】
 ボウルに食べやすく切ったカツオのたたき、大豆を入れ、混ぜ合わせたドレッシングも加えて全体を和える。器に盛り、青じそをのせる。

(池田陽子/薬膳アテンダント・食文化ジャーナリスト)