9月19日  ●1−5 ヤクルト 神宮球場
通算43勝59敗10分け
最下位変わらず5位DeNAまで最大の3差、4位中日までも3差、3位巨人まで13差で自力CS消滅、首位阪神まで15・5差
17時30分開始・3時間19分、13,432人(緊急事態宣言下)
相手先発 原〇6回8安打1失点
本塁打 −

 

一番センター野間
二番ショート小園
三番レフト西川
四番ライト鈴木誠
五番ファースト坂倉
六番キャッチャー曾澤
七番セカンド菊池涼
八番サード林
九番ピッチャー高橋昂●(12試合3勝6敗)5回67球7安打4失点(自責4)
菊池保
島内
バード

 

試合前の段階で首位阪神まで2・5差、3位巨人と1差のヤクルトベンチは指揮が高い。プレーボール早々、原が投げるたびに大きな声が一塁ベンチからは聞こえてきた。

 

 

その“成果”はいきなり初回の攻撃で目に見える形になって表れた。先頭の塩見が初球死球出塁。続く青木が2球目をライトスタンドに運ぶと、一死から村上も2ボールからのファーストスイングでライトスタンドに運んだ。実質、これで勝負あり、だった。

 

 

打たれた高橋昂はトミー・ジョン手術を乗り越え、一軍ローテ定着を目指す中でなかなか思うような結果を出せていない。

 

 

一方、打った村上は高卒プロ4年目でついに清原和博(西武)の持つ21歳9カ月の最年少100本塁打記録を21歳7カ月で更新した。

 

 

この試合、高卒プロ5年目の坂倉が“一瞬”の打率トップから音無しになって以来、27打席ぶりの安打を放ったが、普通はそうやって苦労を重ねて少しずつ一人前になっていく。ところが村上は異例の早さで球界トップレベルに上り詰め、しかも東京五輪金メダルの“勲章”まで手に入れている。

 

 

広島投手陣は村上にずいぶん貢献してきた。

 

 

村上のプロ1号は2018年9月16日、大入り満員の神宮球場、打たれたのは当時、大卒3年目でローテ定着を目指していた岡田だった。スタンドのカープファンの手には「M 4」のプラカードが揺れていた。引退を表明した新井貴浩の「神宮での最後の雄姿」に熱い声援が送られた日でもあった。

 

 

村上は二回、岡田のフォークをやはりライトスタンドに弾丸ライナーで叩き込んだ。一軍に初めて呼ばれ、その第1打席での出来事だった。

 

 

1年後、開幕からスタメン出場を続ける村上にはまた実りの秋がやってきた。

 

 

2019年9月4日の神宮球場、五回に大瀬良から適時打を放ち、中西太(西鉄)が1953年に記録した高卒2年目以内の最多打点記録86を抜き、さらに六回には左腕の中村恭左翼越えに32号3ラン。この一発で、清原和博がマークした10代選手最多本塁打記録も追い抜いた。なお、この試合は山田のサヨナラ満塁通算200号で決着している。

 

 

100号メモリアルアーチのあと場内アナウンスでその偉業が紹介されると両軍ファンとともに広島ベンチも、そしてライトのポジションでその弾道を見上げた鈴木誠も手を叩いた。

 

 

ただ、その敬意を表する打撃の前に屈した形の広島は、今季ワーストタイの借金16逆戻り。自力でのクライマックス・シリーズ出場の可能性も消滅した。(ひろスポ!・田辺一球)