画像はデビッドソンの打撃をチェックしながらゲージの後ろで藤井ヘッド(奥左)と話す新井監督(奥中央)
新井さん、1年目で2位!下剋上スイッチオン!
広島の2位が、10月1日のレギュラーシーズン全143試合消化から3日後の4日夜に確定した。
同日午後6時開始の巨人−DeNA最終戦でDeNAが0対1のスコアで完封負けしたため。広島と勝率で並んでいたDeNAは、勝てば143試合目で2位フィニッシュとなるこの一戦で、巨人先発の山崎伊の前に2安打に抑え込まれ、九回の無死一、二塁も生かすことができずわずか2時間6分で白旗、となった。
広島はクライマックス・シリーズが始まった2007年以降、今季が6度目の出場だが2位での“参戦”は初。
過去の5度は…
2013年3位(阪神とのファーストステージ2勝0敗→巨人とのファイナルスレージ0勝4敗)
2014年3位(阪神とのファーストステージ1敗1分け)
以上ともに野村謙二郎監督
2016年1位(DeNAとのファイナルステージ4勝1敗→日本シリーズ)
2017年1位(DeNAとのファイナルステージ2勝4敗)
2018年1位(巨人とのファイナルステージ4勝0敗→日本シリーズ)
以上ともに緒方孝市監督
よって、ファーストステージのマツダスタジアム開催は今回が初となる。
指導者経験なしでいきなり指揮を執ることになった新井監督。綿密な準備とマネージメント力により、優勝を狙える位置につけていたが9月・10月は9勝14敗と大失速して岡田阪神の勢いを止めることはできなかった。
夏場以降の酷暑×屋外スタジアム続きの試合日程+本拠地も屋根なしなのにデーゲームetc=故障・ケガ人多発+選手バテバテ=スタメングダグダ+投手力ダウン
…と考えるなら“環境要因”が最大の敵だったことになる。
7月17日、前半折り返し85試合消化の時点で広島はすでに貯金9を数え2位につけていた。そこから58試合戦ってもやっぱり貯金は9のまま、だった。前半の蓄えが効いた!
この日敗れたDeNAは貯金8で終了。その1勝差を分けたのは、最終的には9月30日の阪神24回戦(マツダスタジアム)だったことになる。
先発した九里が7回1失点、そのあと島内と栗林が零封して決勝点は八回、末包の11号ソロ。
143試合を戦っても2位、3位を分けたのは1勝多いか少ないか…選手たちの「球際の強さ」をいつも褒める新井監督自身が、初めてのシーズンで「際の強さ」を存分に発揮した。
あとは2位からの下剋上、反転攻勢。
10月1日、満員のマツダスタジアムのスタンドに向けて新井監督は…
「正直言いまして、きょうの負けはめちゃくちゃ、悔しいです!この悔しい気持ちを持って、全員でCS戦っていきます!ありがとうございました!」とファンに誓った。
マツダスタジアムではこの日からCSに向けての全体練習がすでにスタートしている。夏バテとは無縁の秋空の下で、コイはさらに大きく成長できる。(ひろスポ!取材班&田辺一球)