俳優の山崎育三郎が28日、東京・ららぽーと豊洲で6年ぶりのオリジナルアルバム「THE HANDSOME」リリースを記念し、フリーライブイベントを行った。

 気温約27度の夏日となった豊洲に、“ミュージカル界のプリンス”が登場すると、たちまちどよめきや黄色い歓声が響いた。太陽が照りつけるステージに、山崎は「暑いね」と空を見上げると、ファンは「ハンサム〜!」「いっくんがまぶしい!」と色めき立った。

 普段はミュージカル作品にも多数出演し、劇場を主戦場としており「フリーライブはほとんどやったことない。いつも高いお金払わないと見られないもんね…。皆さん“タダ三郎”を楽しんでください!」と呼びかけ、笑いを誘った。これまで阪神甲子園球場での「栄冠は君に輝く」など歌唱経験はあるものの、「屋外というのは新鮮。ハンサムは外、似合わないな。太陽を浴びるキャラクターという感じでもないかなと思いつつ、晴天のライブはわくわくです」と声を弾ませた。

 24日にリリースした「THE HANDSOME」は、OKAMOTO’Sら人気アーティストによる楽曲提供や、幾田りらとのデュエット曲など全10曲を収録。「この世で最もハンサムな結婚詐欺師の物語」を曲を通して紡いでいる。この日のミニライブでは「美女と野獣」でおなじみの「ひそかな夢」や、新アルバム収録曲「Witch GAME」など3曲を披露した。

 結婚詐欺の主人公・Handsomeに扮(ふん)した衣装で歌唱し「『どうも、ハンサムです』というあいさつにも慣れてきました。こういうスタイルのアルバムってなかなかない。ひとつのミュージカルをみたような気持ちになって頂けるはず。曲を通してぜひストーリーも追って欲しい」と呼びかけた。

 俳優としては、今年でデビュー26年を迎えた。アルバムタイトル同様に“ハンサムキャラ”でも人気を博し「思い込みみたいな部分もある。よく『プリンスです、ハンサムです』なんてやってますけど、どこか自分の中では笑える瞬間というか、愛嬌や隙間があることも大事かなと。そこが魅力的に映るといいなと。ハンサムだとかそう言ってる自分自身をおもしろがってもいます」と明かした。

 5〜9月には、同アルバムを引っ提げて自身過去最大となる全国27か所30公演のツアーを開催する。「2部制で、1部はミュージカルをみてもらうような構成です。絶賛準備中ですけど、最高のツアーになると思っています」と全国の観客の心を奪うことを誓った。