ドジャース・大谷翔平投手(29)の元通訳で、銀行詐欺などの罪を認めた水原一平被告(39)の一連の騒動がシリーズドラマ化されることが9日(日本時間10日)、分かった。米映像制作会社のライオンズゲートが制作に動き出したと複数の米メディアが報じた。

 違法スポーツ賭博に関与し、大谷の口座から約1700万ドル(約26億4400万円)を盗んだことなどを認めて、司法取引に応じた水原被告。キャストや放送日時などは明らかになっていないが、早くもテレビドラマ化構想が立った。制作するライオンズゲートは、ホラー映画「ソウ」シリーズ、ミュージカル映画「ラ・ラ・ランド」に携わった大手。ロサンゼルス近郊のサンタモニカに本社を置いている。

 プロデューサーは演劇界最高峰の賞・トニー賞受賞経験のあるデルマン氏と、スポーツジャーナリストでスポーツ賭博の著書もあるチェン氏。チェン氏は「これはMLBでピート・ローズ以来のスポーツ賭博スキャンダル。その中心にはMLB最大のスターがいる。信頼、裏切り、富と名声の罠(わな)のストーリー。その核心に迫る」とコメントした。

 日本ハムの通訳だった水原被告は、18年から大谷のメジャー生活を支えた。だが、騒動が発覚した今季開幕戦の3月20日の試合後に解雇。大谷の銀行から多額の金を盗んだだけではなく、独身と偽って課税所得の虚偽申告や、歯の治療費として大谷から二重取りしていたことも明らかになった。