米司法省は９日、ドジャース・大谷翔平投手（２９）の元通訳で、銀行詐欺などの罪を認めた水原一平被告（３９）の審理について、判決まで数か月を要する可能性があると指摘した。罪状認否は１４日午前１１時半（日本時間１５日午前３時半）。水原被告は形式的に無罪を主張し、後日に法廷で罪を認める見通し。

　水原被告は銀行詐欺などの罪を認める司法取引に応じている。刑期は最高で禁錮３３年だが、連邦検察は司法取引に基づき軽減を申し入れる。

　司法省によると、１４日の罪状認否は治安判事の下で行われる。法定刑の上限が禁錮１年以上の「重罪」について、治安判事には有罪答弁を取り扱う権限がない。このため水原被告はいったん無罪を主張し、後日に連邦判事の下で罪を認めることになる。

　国際弁護士の湯浅卓氏は「日本送還になる可能性は高いと思います。送還になる時期は、この裁判と実刑なら刑期が終わってからでしょう」と予想。「ただ、司法取引の条件に早期の送還が入っているなどの可能性もあり、司法取引の内容自体が表にされていないことも多いだけに、何とも言えないですね」とした。