引退会見13日前の紅白リハで感じた純烈・友井雄亮の“破滅”への兆候

引退会見13日前の紅白リハで感じた純烈・友井雄亮の“破滅”への兆候

 「好事魔多し」という言葉がある。良いこと、めでたいことがあるほど邪魔も入るという意味のことわざだが、私はいいことの後には落とし穴もあるという意味で捉えている。

 平均41・5%の好視聴率を記録した昨年大みそかの「第69回紅白歌合戦」に念願の初出場を果たした5人組男性歌謡グループ「純烈」のコーラスと振り付けを担当する友井雄亮(38)が11日夕方に緊急会見。10日発売の「週刊文春」が報じた交際女性へのDV、3000万円の使い込みなどのトラブルを理由にグループ脱退、芸能界引退を表明した。

 「夢は紅白、親孝行」をスローガンに掲げてきた純烈。07年から苦節12年の活動の末、やっとたどり着いた晴れ舞台から、わずか11日後の引退会見。まさに天国から地獄としか言いようのない涙の会見の様子を見ながら、私には前述の「好事魔多し」の言葉とともに、会見13日前の昨年12月29日、朝から晩まで12時間以上に及んだ紅白歌合戦リハーサル取材の際の友井の表情が、唐突に思い出された。

 芸能マスコミ年末の恒例行事となっているのが、紅白本番当日を含めた3日間、200人以上の取材陣を集めて本番会場・NHKホールで行われるリハーサル取材。私もここ3年、早朝から午後9時を回るまで続く音合わせ、通しリハの様子を現場で取材してきた。

 特に25組以上の出場歌手たちが音合わせ後、順番に囲み取材に応じるリハ初日は各マスコミにとって、今が旬の歌手たちの肉声が間近で聞ける、とても貴重な時間となっている。

 特に純烈のような初出場歌手の場合、音合わせ後、NHKホールの廊下に敷かれた赤じゅうたんを歩き、待ち受けた約100台以上のカメラのフラッシュを浴びた後、NHKホール玄関前の階段で約1メートルの至近距離で取材記者たちの質問を浴びる瞬間。その時間こそ、まさに「登り詰めた」とも感じられる至福の瞬間ではないかと思う。

 そう、リハ初日の5人は明らかに“舞い上がって”いた。囲み取材前の写真撮影時点で、あらゆるポーズを取る大サービスぶり。笑顔でどんな格好もしてくれる彼らはカメラマンたちにとっても最高の獲物。延々と続く撮影タイムに階段前で待ち受けた記者たちの間からは「次もあるんだよ。早く来てよ」という苛立ちの声まで漏れていた。

 私自身は2002年、子供とともに毎週見ていた戦隊ヒーロー番組「忍風戦隊ハリケンジャー」でカブトライジャー役を演じていた白川裕二郎(42)との純烈メインボーカルとしての再会を楽しみにしていた。どこか、子供が昔お世話になった“おにいさん”が出世して帰ってきた―。そんな勝手な思いで、私は白川の笑顔を見つめていた。

 しかし、この日の取材陣のお目当ては昨年、タレント・LiLiCo(48)と結婚したメンバーの小田井涼平(47)。「紅白乱入」を宣言していたLiLiCoの動向を小田井がどう語るかを記事の目玉にしようと考えていた記者が、その場には多かったと思う。

 LiLiCoの大みそかの予定を聞かれた小田井は苦笑しながら「僕の両親が大阪から出てくるので(妻は)家で一緒に紅白を見ると思います」と明かし、最大のネタ取材は終了。後はリーダーの酒井一圭(43)の「これまでは夢は紅白でしたが、来年はジ・アルフィーを目指します。あのステージ、信頼と実績。1人1人個性のあるアルフィーを純烈は目指します」という“アルフィー目指す宣言”を「おいしいコメントだな」と思って、ノートに書き止めたくらいだった。

 そんな5人の笑顔にあふれた会見を聞きながら、耳にはキラリと派手なピアス、失礼ながら一番「軽そう」で最もこうした囲み取材の場で話しまくりそうな友井が笑顔を浮かべながら、どこか緊張した表情だったのを今、ありありと思い出す。

 10分近くに及んだ囲み会見は、ほとんど酒井と小田井の発言と白川の「頑張ります」という一言で終了。残った友井と後上翔太(32)は一言も発しなかった。

 11日の引退会見で、友井は「(問題が)表に出ることに冷や冷やしながら生きていた。ごまかしながら…」と本音を明かした。様々なワイドショーが競うように動画を流した「週刊文春」の直撃取材を受けたのは今月8日だが、紅白出場の裏で同誌の内偵取材は着々と進行していただろう。友井自身、過去の女性たちへの“悪行”が世間にさらされる空気を肌身で感じ取っていたのは間違いない。紅白リハ時の無口ぶりと張りつめた表情には理由があったのだ。

 紅白という夢舞台で思い切り歌い、踊った11日後に待っていた破滅―。引退会見で「一番の思い出」を聞かれた友井が「やはり、念願の紅白のステージに立てたこと」と答えた瞬間、私の頭には「天網恢々疎にして漏らさず」。悪いことをすれば必ず報いがあるという意味の言葉もまた浮かんできた。

 成功の恍惚(こうこつ)と挫折の恐怖は常に隣り合わせに存在する。それは浮き沈みの激しい芸能界に限った話では決してない。今、生きているあなたや私の人生にも突然、降りかかることでもある。(記者コラム・中村 健吾)


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