今夏のサッカー女子W杯で8強入りした「なでしこジャパン」が18日、大会後初戦となる国際親善試合・アルゼンチン戦(23日・ミクスタ)に向け、北九州市内で始動した。この日は国内組とMF長谷川唯(26)=マンチェスターC=の12人が約40分ほどトレーニングを行った。

 長谷川はW杯メンバーと約1か月ぶりの再会に笑顔を見せていた。「もう本当に切り替えた状態。(イングランドから)着いたばかりなので、あんまり話すタイミングもなく練習中の会話くらいしかないんですけど、楽しくできているかなと思います」と振り返った。

 所属するマンCでは日本の戦いぶりへの賛辞を受けたそう。「本当に『日本が良かった、日本が勝つと思っていた』と言われることが多い。やっぱり1次リーグの3試合とノルウェー戦含めて、インパクトとしてはやっぱりあったのかな、というのは思います」と反響を説明した。

 男子代表は今月の欧州遠征で敵地でドイツを撃破するなど、新たなステージを見せた。守りを固めてカウンター狙いというW杯の時とは違う戦い方に、長谷川は「海外でプレーする選手が多くなった中で、(守ってカウンターと)割り切っている部分をなくして、しっかり自分たちがボールを持って勝ちたいというのが見えた試合だった」と感想を口にした。

 そして「そこは女子も同じ」と今回のW杯を振り返り「特にスペイン戦は割り切って、守ってカウンターだった。もちろん、それも戦術の一つですし、それで勝てるのもベスト」と強調。その上で「基本としては、自分たちがボールを持って得点チャンスを作れる、というのが一番だと思う。その中でちょっと厳しくなった時にカウンターもある、というのがベストだと思う」と戦術の幅を広げるアイデアを披露した。

 五輪までは1年を切っているが、勝ち上がるためにはより多彩な戦い方が必要と感じている。「例えばスペインだったり、そういうポジションサッカーができるチームに対しても、自分たちがボールを持って戦うというのを本大会までにやらなければいけないことの一つかなと思います」と課題を挙げていた。