パリ五輪の出場権を懸けた世界リレー（５月４、５日、バハマ）の男女４００メートルリレー日本代表が２０日、都内で合宿を公開。男子１００メートルで世界選手権２大会連続ファイナリストのサニブラウン・ハキーム（東レ）は米国で調整中のため参加しなかったが、代表５人が主にバトンワークを確認。最年少の柳田大輝（東洋大）は「徐々に自分の中の感覚と動きをすりあわせて、世界リレー本番に完璧な準備ができれば」と気を引き締めた。世界リレーに出場する１６か国中、上位１４か国が五輪切符を得る。

　今回、経験値のあるサニブラウン、柳田、上山紘輝（住友電工）に加え、新メンバーに木梨嘉紀（筑波大）、山本匠真（広島大）、三輪颯太（慶大）が選出された。日本陸連の土江寛裕ディレクターは「若い大学生３人と経験を豊富に積んだ３人。すごく良いバランスのメンバーがそろったと思います。お互いにコミュニケーションをとっていましたし、リレーを高めていこうという雰囲気があって、ジャパンらしいチームだと思う」と手応えを明かした。

　現地集合となるサニブラウンは、今季個人では１０秒０２、１０秒０４と安定して好記録をマーク。土江ディレクターは「キレキレのサニブラウンの状態かなと考えています」と期待を込める。「世界リレーに出るということは個人の期間をリレーに裂くということ。ハキームは本当にリレーが大好きなんですよ。リレーを走りたい。（五輪で）金をとるのに、ハキーム抜きではとれないですから、本人もそれは分かっていると思います。パリへの作戦を作る上で非常に大事なレースになると思います」とうなずいた。

　男子日本代表は２７日にサニブラウン抜きで米国のレースに出場した後、バハマに向かう予定。