◆高校野球春季静岡県大会▽3回戦 静岡4―2磐田東(27日・草薙)

 8強が出そろった。静岡は磐田東を4―2で下し、準々決勝に駒を進めた。5回に足を絡めた攻撃で3点を先行した静岡は、3投手の継投で逃げ切り勝ち。準々決勝は28日に行われる。

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 一瞬の判断力と巧みなスライディング技術で、静高がコツコツと得点を積み重ねた。全4得点とも本塁のクロスプレーで生まれた。磐田東・赤堀佳敬監督(31)が今春までコーチを務めていたセンバツV校の健大高崎(群馬)が掲げる「機動破壊」のお株を奪うような走塁で8強入りを決めた。

 5回だった。1死一塁から7番・石橋咲人(2年)の左中間を破る二塁打で一塁走者の松下緑野(3年)が一気に生還。捕手のタッチをうまく回り込んで先制した。2点目は内野ゴロで相手の野選を誘い、3点目は重盗を成功させた。

 足での勝利に池田新之介監督(46)は「捕手の動きを見ながら滑り込みをするように伝えてある」と、話す。V打の石橋も「低反発バットになって1点の重みが違う。安打が出ないときにどうやって点を取るか。練習から走塁を意識しています」と、胸を張った。

 昨夏と昨秋は、いずれも初戦敗退した名門校がリベンジに燃える。「春は東海大会出場が目標です」と、石橋。1試合でも公式戦を経験することが、夏への糧となる。(塩沢 武士)