◆春季大阪府大会 ▽5回戦 寝屋川2―5大商大高(5日・南港中央)

 2018年以来の同大会準々決勝進出をかけた寝屋川は、エースナンバーを背負う市野雅晴投手(3年)が粘投をみせるも2―5で敗戦した。

 4回1死三塁から4番・永津敦之一塁手(3年)の左越え適時三塁打などで2点を先制。しかし大商大高に4回に1点を返されると、5回には2番・水見幸慈右翼手の打球が市野の右脛部に直撃。アクシデントに見舞われたエースだが「集中していてアドレナリンで痛くなかった」と最少失点で切り抜けた。つづく6回には逆転を許したが、9回までマウンドに立ち続けた。

 11安打5失点、4奪三振、151球の熱投も実らず。試合後には「体に重さは出てきていたが、まだいけました。チーム全体で1球の大切さを高めて、さらに上にいきたい」と前を向いた。

 チームは練習時間も短いなか、3月からは音声アプリ「Slack」を使用し、部員全員で情報を共有するなど時間を有効活用。新しい取り組みで組織力も高めている。

 「あと一本、あと一打の差ですね。でも5回戦を経験できたということがまずひとつ大きい」という岡田泰典監督の言葉通り、収穫も課題も明確だった今大会。チーム一丸で夏1957年以来の甲子園出場へ、勝利を積み重ねていく。(森口 登生)