◆米大リーグ ドジャース11―2ブレーブス(4日・米カリフォルニア州ロサンゼルス=ドジャースタジアム)

 ドジャース・大谷翔平投手(29)が4日(日本時間5日)、ロバーツ監督が保持していた日本生まれの選手のド軍最多本塁打記録を更新した。本拠地・ブレーブス戦に「2番・DH」で先発出場。3回に自身6試合ぶりの8号ソロで新記録を達成するなど、今季5度目の3安打をマークした。新天地での活躍には大谷と指揮官の良好な関係性もある。2人の距離を中村晃大記者が「見た」。

 ベンチで見せる笑顔や取材中の乱入劇。とにかく明るいロバーツ監督だが、ただ明るいだけではない。今季の大谷は開幕からチャンスで苦しんだ。得点圏で20打席連続無安打となった4月16日の本拠地ナショナルズ戦の試合後には大谷と話し合うことを明言し、「ストライクゾーンをコントロールしなければならない」などと実際に粘り強く助言してきた。

 一時は5分3厘だった大谷の得点圏打率は2割2分5厘まで回復。積極的な姿勢は変わらないが、その中でも“早打ち”から少しずつ我慢する場面も増えてきたように感じる。「良くないプレーに対してはどの選手とも改善点を話し合える関係性があると思う。メリハリある監督かなと思います」と大谷。ベッツ、フリーマンら多くのスター選手を抱えるド軍において、不協和音を生まないための公平性。誰にでも分け隔てなく接する指揮官の下で、大谷は思い切りよくプレーしている。(中村 晃大)