J1北海道コンサドーレ札幌MF駒井善成(31)が、走り、考え、5戦ぶり勝利をつかむ。札幌は6日、ホーム・FC東京戦に臨む。ボランチで11・4キロ以上を走ったC大阪戦のフル出場から中2日での戦いも、駒井は「真ん中の選手だから走るのは当たり前」と持論を強調。「先制点は取れているので、あとはいかに0で抑えるか」と無失点にこだわり、ピッチに立つ。

 3点差を追いつかれた前々節・湘南戦の課題を修正し、C大阪戦は1失点で敵地で勝ち点1をつかんだ。「マークの受け渡しは一番に考えた。湘南戦は受け渡せるところを受け渡して、危ないところを埋めていくことができていなかった。そこは改善できたと思う」。ミーティングでは若手にゲキも飛ばし、結果につなげた。

 少年時代の学びが礎にある。こどもの日のこの日、「(168センチと)僕は体に恵まれていないから、でかい相手からボールをどう取るかとか考えてやってきた。セカンドの予測や、自分のマークを捨ててボールを取りに行くタイミングなどは、教わったことが生きている」と口にした。札幌の中心となり、子どもたちが憧れる存在となった今、「頭を使えることがいい選手になれる秘訣(ひけつ)かと。うまくいかなかったで終わらせるんじゃなく、理由を考えるのは大事」とメッセージを送った。

 FC東京戦では子供向けのイベントも多数催される。「たくさんの子どもが見てくれると思うので。しっかり勝っていい思い出になれるようにしたい」と必勝を期した。5日は3人の子どもとケーキを食べ、英気を養った。こどもの日翌日の戦いで、パパが最高の結末を見せにいく。

(砂田 秀人)