◆パ・リーグ オリックス3―6日本ハム(5日・京セラドーム大阪)

 日本ハムが、1点を追う8回に松本剛のスクイズなどで一挙4点を奪い逆転勝ち。オリックスとの3連戦を勝ち越した。

 新庄監督が目指す、小技をからめた「セコセコ野球」が逆転劇を生んだ。「足を使いたい」と、万波に代わって3番を任せた田宮が先頭で四球を選ぶと、すかさず二盗。マルティネスの右前打で無死一、三塁とチャンスを広げると、代走の中島も二盗を決めて二、三塁に。万波は見逃し三振に倒れたが、レイエスの代打・石井の二ゴロが敵失を誘って同点に追いついた。

 なおも1死一、三塁で打席に立った松本剛も「セコセコ野球」はインプット済み。「(サインプレーを)選手はある程度想定してゲームに入っている」と、初球からセーフティースクイズを敢行。惜しくもファウルとなったが、4球目に改めて投前に転がして勝ち越した。仕上げは2死から水野の右越え2点二塁打で、スコアボードに勝負を決める「4」が刻まれた。

 V3王者に勝ち越し、6日からは2・5差で追う首位・ソフトバンクと敵地で激突する。松本剛は「(首位攻防戦には)まだ早いけど、みんなやりがいを感じている。去年最下位なので常に挑戦者。一戦必勝で頑張りたい」と意気込んだ。

(星野 和明)

 帯広市出身の杉浦が、22年6月11日の中日戦(札幌D)以来の白星を手にした。1点ビハインドの7回2死三塁で登板し、紅林を156キロの速球で空振り三振に仕留めると、直後に打線が逆転に成功。「オフにトレーニングを見直して、フォームの感覚も合っている」という32歳は、今季9試合・7回2/3で無失点。建山投手コーチも「どんな場面も任せられるボールを投げている」と、完全復活に太鼓判だ。