◆米大リーグ ブレーブス1―9パドレス(19日・米ジョージア州アトランタ=トゥルイストパーク)

 パドレス・ダルビッシュ有投手(37)が19日(日本時間20日)、敵地・ブレーブス戦に先発し、7回99球を投げて2安打無失点の好投で今季4勝目(1敗)を挙げ、日米通算200勝(日93、米107)に到達した。4登板連続無失点で、メジャー自己最長を更新する連続イニング無失点は「25」にまで伸びた。

 ダルビッシュをメジャーでも屈指の投手に成長させたきっかけになった試合がある。日本ハム時代の2006年6月13日のヤクルト戦(神宮)だ。この試合では、SHINJO(現新庄監督)、女房役の鶴岡が本塁打を放つなど、4回表の時点で6―2とリード。だが、先発したダルビッシュは2、4、5回に2点ずつを失い、7―6と1点差に迫られて4回3分の1で降板し、勝利投手の権利を逃した。日米通算200勝を達成してこの悔しい思いがターニングポイントになったことを明かした。

 「プロ2年目のヤクルト戦で、全然ダメで(5回までに味方が)7点くらい取って、鶴岡さんもホームランを珍しく打ってくれたのに、それで4回3分の1くらいで7―6かなんかで降りたんですよね。その時に(宿舎の)東京ドームホテルに戻って、『このままだとちょっとまずいな』と思って、そこからちゃんとすぐにサプリメントの会社に連絡してちょっと来てくださいと言って、そこから教えてもらって、買って、そこからがスタートですね。もう無理だと思いましたね。このままだと結局ズルズルいって、1軍半になると思った。その時トップだった松坂さんが本当にすごかったですから、カットボールで149キロとか投げていて、ああなりたいと思ったのがきっかけですね」

 この時点で4勝5敗。1年目にも5勝を挙げており、高卒2年目の投手では立派な数字だが、ダルビッシュはさらなる成長を求めて、私生活や食事面から見直して急成長を遂げた。この年、その後黒星なしの8連勝。12勝5敗、防御率2・89という成績を残し、チームの日本一に大きく貢献した。