◆第91回日本ダービー・G1(5月26日、東京競馬場・芝2400メートル)

 ホースマンたちが最高の栄誉を求めて挑む日本ダービー(26日、東京)。ヤマタケ(山本武志)記者と坂本達洋記者による「考察」は前哨戦編。

 ヤマタケ(以下「ヤ」)「実は事前の注目馬、思い切った印を打ってみたんだよ」

 坂本(以下「坂」)「何がですか?」

 ヤ「実は皐月賞組のみ。他路線はいません」

 坂「あっ、本当だ。皐月賞組は確かに強いと思うけど、そこまで抜けてますかね?」

 ヤ「オークスも4着まで全て桜花賞組。やはり、王道だよ。逆転候補で強いて言えば、青葉賞組だろうけど、ともに関西馬。1か月もたたないうちに2度の輸送はねぇ」

 坂「私はプリンシパルSを評価したいんですよ。中2週のローテで結果に直結していないのでしょうが、今年は前半5ハロンが61秒6のスローながら、後半はペースが締まって、勝ち時計1分59秒6と悪くない数字。そのなかで勝ったダノンエアズロックは4角5番手から余裕たっぷりにスパートして、最後は流す余裕すら見せましたから」

 ヤ「確かにスケールの大きさは感じたけど、相手関係がなぁ…」

 坂「このレースは右後肢の軽度の骨折明けですから。もともとの秘める素質は折り紙付きの馬です」

 ヤ「俺は改めて共同通信杯組を強調したい。前半5ハロン62秒7というスローで全体時計は地味だが、上がり3ハロン32秒台の馬が4頭もいた。実は1800メートル以上の3歳限定戦で32秒台4頭というレースは今まで一度もなかったんだよ」

 坂「へぇ〜、そうなんですか」

 ヤ「レベルが高いとみている皐月賞で3着までに2頭が入っているのが何よりの証しだね。これは過去10年で2度しかなかった(15、21年)。ただ、気になるのは5着だったエコロヴァルツ。ずっとかかっていたのに、最後までバッタリと止まってはいなかった。スムーズに折り合い、脚がたまれば一発あってもいい」

 坂「あと、スプリングSから異例の転戦になるシックスペンスも皐月賞パスが吉と出そう。体質の弱さを考えると、能力を発揮するにはベストの選択でした」

 ヤ「ふ〜ん、俺はまだ皐月賞一本かな」