◆米大リーグ ドジャース―ダイヤモンドバックス(20日・米カリフォルニア州ロサンゼルス=ドジャースタジアム)

 ドジャース・山本由伸投手(25)が20日(日本時間21日)、5勝目を狙って本拠地・ダイヤモンドバックス戦に先発した。リーグ2位13本塁打の大谷翔平投手(29)は「2番・指名打者」でスタメン出場。3回に山本は先取点を献上したが、ドジャース打線はすぐに反撃し、直後の3回裏にフリーマンの満塁本塁打などで逆転した。

 山本は初回、1死からマルテに19試合連続安打となる中前安打を許したが、3つのアウトを全て三振で奪う好発進。これまで投球の軸にしてきたカーブは初回の14球で1球も投げなかった。1回裏には1死で大谷が相手の意表を突くセーフティーバントを成功させて出塁したが、得点にはつながらず。山本は2回も2死から空振り三振を奪うなど3者凡退で抑えた。

 両軍無得点の3回は1死から9番のニューマンに左翼線への二塁打を許して、初めて得点圏に走者を背負った。さらに2死からマルテに四球を与えて一、二塁。ピダーソンに8球目の低めのスプリットを捉えられて中前適時打を浴び、先取点を献上した。なおも2死二、三塁とピンチは続いたが、ウォーカーを右直に打ち取った。ベンチに戻ると捕手のスミス、投手コーチらと話し込む様子も見られた。

 ドジャース打線はすぐに反撃を開始。3回先頭のE・ヘルナンデスが3号ソロを放ってあっという間に追いついた。さらに連打で無死一、二塁として大谷も四球。満塁とチャンスを広げ、フリーマンが5号満塁弾を放って一気に勝ち越し。続くスミスも5号ソロを放ち、2者連続本塁打でさらにリードを広げた。

 山本は前回登板の13日(同14日)の敵地・ジャイアンツ戦で、6回途中5安打4失点。2回に逆転3ランを浴び、一度は打線が追いついたが、6回に適時打を浴びて再び勝ち越しを許し「抑えないといけない場面でホームランが出たり、最後もタイムリーヒットを打たれたり、大事なところで抑えきれなかった」と悔しさをにじませた。チームが勝ったことで敗戦投手にはならなかった。

 試合前の時点でここまで9試合に登板して4勝1敗、防御率3・21。デビュー戦だった韓国・ソウルでの3月21日パドレス戦こそ1回4安打5失点の大乱調で敗戦投手になったが、その後は負けなし4連勝中。13日の試合後には「失投はあったけど感覚的にはそこまで悪くなかった」、「調子の波はすごく少なくなってきているんじゃないかなかなと思います」と手応えも口にしていた。

 ロバーツ監督はこれまでの山本の9登板でいずれも球数が100未満であることについて試合前に「シーズン中ずっとこれでいくことは考えていない。シーズンの最初の頃は、彼に土台を作っていって欲しいので彼の使い方は私には考えがあるが、もし今日の試合の内容がそれをすることに適していれば、その球数を投げさせる可能性もある」と説明し、100球以上投げる可能性があることも示唆していた。