◆JERAセ・リーグ 広島6―2阪神(21日・マツダスタジアム)

 阪神・村上頌樹投手(25)が自己ワーストの被安打9、ワーストタイ5失点で4敗目を喫した。初回先頭の秋山に初球を左中間に運ばれて二塁打にされ、野間に右前適時打。5球で先制を許し「(初回に)毎回取られている。いけないところ」と猛反省した。2回には先頭から今季初の3連打で追加点を献上すると、3回も1死から3連打。末包には中越え3ランを浴びた。

 昨季は先発した21試合すべて初回は無失点。過去10年の規定投球回到達者で唯一の快挙を達成したが、今季は8試合で4度目の失点だ。特に広島戦は4試合で3度。さらに、今季19失点のうち15点を3回までに奪われている。立ち直ることがほとんどだが、らしくない姿。「直球も変化球も高めに浮いた」とうなだれた。

 勢いを与えた秋山への直球も「ただ甘かった」と振り返ったが、岡田監督は「初球の入り方や」と第一声。4月30日にも初球本塁打を浴びており「同じことや」と不用意な1球を指摘した。2回の3連打も初球、初球、2ボールからの3球目だ。広島が積極的に振ってくるのは普段通りで「分かってるやんか」と不満。バッテリーは打ち合わせをしているはずだが「いや、対策してないやろ。してないからそうなるやんか」と厳しかった。

 チームも唯一負け越している広島に2勝5敗1分けとなり「こっちの自滅やろ」と指揮官。昨年は2連敗もなかったこのカードの3連敗で、0・5差に迫られた。(安藤 理)