◆プロレスリング・ノア「STAR NAVIGATION 2024」(21日、後楽園ホール)観衆825

 プロレスリング・ノアは21日、後楽園ホールで「STAR NAVIGATION 2024」を開催した。

 メインイベントで「業界ナンバーワン」と「革命」を掲げ決起したGHCヘビー級王者・清宮海斗と拳王が結成した「反抗」を意味する新ユニット「ALL REBELLION」(A・R)がメンバーのアレハンドロ、クリストバルと4人が初めてカルテットを組み本格始動。大岩陵平、佐々木憂流迦、近藤修司、Eitaと対戦した。

 銀色の新コスチュームに身を包んだ4人は、通常の花道ではなく南側の客席から登場し新たな船出への不退転の決意を表現したが、試合は、クリストバルが16分08秒、大岩陵平のドクターボムに屈し黒星発進となった。

 注目の新ユニット始動も観衆は825人と空席が目立ち試合も敗北と最悪の船出となってしまった。それでも清宮は、これまで共闘してきた大岩へ「A・R」入りを勧誘。大岩は一度は了承し拳王とも握手を交わした。しかし、直後に反旗を翻し清宮へラリアット、拳王をドクターボムでKOに追い込んだ。ガラガラの客席、敗北、そして試合後には大岩から決別宣言のKOと三重苦の本格始動にジェイク・リー率いる「GLG」がリングインした。

 ジェイクは、大岩を「GLG」あるいは現在、共闘している新日本の極悪軍団「バレットクラブ・ウォードッグス」入りを誘ったがスルーされた。そのままリングに残り、5・6日本武道館での「ALL TOGETHER」で「ウォードッグス」のゲイブ・キッドにGHCベルトを強奪されたまま何の行動にも出ない清宮を「なぜ取り戻しに行かない?」と酷評。ゲイブは、6・16横浜BUNTAIで清宮に挑戦するが前哨戦として6・9後楽園でゲイブと組んで清宮、拳王とのマッチメイクを提案した。これに清宮は「やってやるぞ!」と受諾。大会後にノアは、6・9後楽園で清宮、拳王とジェイク、ゲイブのタッグマッチの決定を発表した。

 バックステージで散々な本格始動に清宮は「負けた。負けたけど、これが革命の一歩だ! 俺たちが必ずNOAHを変えてやる。NOAHはこういうもんだとか、そういう固定概念なんてぶっ壊して、俺らでNOAHを変えていくんだ。絶対に必ず革命を起こしてやる!」とほえた。「そして、ゲイブ。お前がベルトを持ってるのがホントに許せねえんだよ! NOAHのベルトなんだよ。6月9日、やってやるよ。必ずベルトを取り返してやる!」と誓った。

 拳王は「ああ、この気持ちだよ。こんな熱い気持ちを持っている選手がNOAHにいるなら、まだまだNOAHも諦めたもんじゃねえだろ。今日の後楽園の南側見ただろ? 今日は小島聡が参戦したのか。オレンジの服着た人がいっぱいいたよな。こんな寂しい現状、これが今のNOAHの現状だ。それを変えようと誰がしてるんだ? 会社がやってるのか。やっている風には見えねえぞ。だがな、やっていこうとしている人間がここにいるだろ。俺たちは変えていくぞ。NOAHをもっともっとかかがやしい未来へ連れていってやるよ。テメーらクソヤローども、俺たちの未来、見えてきただろ? 美しくなりそうな未来が見えてきた。俺たちがすべてを変えてやる」と宣言していた。

 

 6月1日付でノアを運営する「サイバーファイト」新社長に就任する親会社でIT王手「サイバーエージェント」の岡本保朗副社長は就任会見で新体制の経営課題を「集客アップ」と掲げた。リング上だけでなく観客を動員する「業界ナンバーワン」の魅力と強さを実現できるのか。清宮と拳王は「有言実行」で大きな壁と戦うことになる。(福留 崇広)

 

 ◆5・21後楽園全成績

 ▼第7試合・8人タッグマッチ

〇大岩陵平、佐々木憂流迦、近藤修司、Eita(16分08秒、ドクターボム→エビ固め)清宮海斗、拳王、アレハンドロ、クリストバル●

 ▼シングルマッチ

〇YO―HEY(11分24秒、ドロップキック→片エビ固め)Hi69●

 ▼6人タッグマッチ

丸藤正道、杉浦貴、〇望月成晃(12分32秒、ツイスター→片エビ固め)ジェイク・リー、ジャック・モリス、LJ・クリアリー●

 ▼タッグマッチ

〇潮崎豪、小峠篤司(18分35秒、豪腕ラリアット→片エビ固め)齋藤彰俊●、藤田和之

 ▼タッグマッチ

タイタス・アレクサンダー、〇スターボーイ・チャーリー(11分29秒、シューティングスタープレス→片エビ固め)アンソニー・グリーン、タダスケ●

 ▼シングルマッチ

〇谷口周平(7分29秒、ハーフネルソンスープレックス→片エビ固め)モハメドヨネ●

 ▼タッグマッチ

マサ北宮、〇稲葉大樹(11分04秒、DDD→片エビ固め)宮脇純太、大和田侑●