◆米大リーグ ドジャース3―0ロイヤルズ(16日、米カリフォルニア州ロサンゼルス=ドジャースタジアム)

 ドジャース・大谷翔平投手(29)が16日(日本時間17日)、本拠地・ロイヤルズ戦に「2番・指名打者」でスタメン出場。2打席連続本塁打となる18、19号を放ち、リーグトップのオズナ(ブレーブス)の20本に1本差と迫った。試合は大谷の3打数2安打(2本塁打)2打点の活躍と先発・グラスノーの7回無失点の好投で、ドジャースが快勝した。

 だが、今後へ向けては痛い一戦となった。7回にはベッツが左手甲付近に死球を受けて途中交代。試合後のクラブハウスでは左手を包帯などで固定される痛々しい姿だった。

 ロバーツ監督は試合後、ベッツについて「骨折だった。左手の中手骨だから時間がかかるだろう。手術はしない、骨が癒やされるまで休むだけ。これは大きなけがで、私はとてもムーキー(ベッツ)を気の毒に感じている。MVPを狙えるシーズンなのに、非常に不運だ。だが、前に進まねばならない。私たちよりも誰よりも気の毒なのはムーキーだ。我々の方は何とかする。ミゲル(ロハス)が遊撃手を務める。ときどきキケ(E・ヘルナンデス)ともミックスするだろう。バルガスも上に呼ぶ予定だ」と明かした。ベッツが死球を受けた際には指揮官もベンチから駆けつけた。「彼のリアクションを見て、通常とは違うものであると分かった。骨折していないことを祈った」というが、結果は残酷だった。

 今季73試合のうち、72試合に「不動の1番」として先発出場。打率3割4厘、10本塁打、40打点、9盗塁で、内野の要でもある遊撃を守るベッツの長期離脱は故障者続出のドジャースにとって痛恨だ。指揮官は17日(同18日)以降の打順について、2番・大谷を繰り上げるのか聞かれ、「うーん。私の今の時点での考えではイエスだ」と大谷の1番起用を示唆した。

 大谷は、ベッツの故障について「チーム全体にとってはタフな瞬間ではもちろんあるとは思うので、欠かせない選手だと思いますし。ただ起きたことは起きたこととして本人の早期回復をまず祈りながら、チームとしてそれをカバーできるように頑張りたいなと思ってます」。自身の役割については「キーになる選手がもちろん抜けるというのは、打線の中でのアプローチも変わると思いますし、もちろん打順も変わってくるし。何て言うんですかね。代わりに出る選手の入る打順によっても多少変わると思うので。それはもうみんなでカバーしていくしかないのかなと思います」と話した。