江戸時代から続く石川県内最大の茶の産地、加賀市打越町で21日、新茶の収穫が始まった。近くの高架を3月に延伸した北陸新幹線の車両が走行する中、打越製茶農業協同組合の生産者が機械で刈り取りを進めた。今年は4月以降の寒暖差が大きく、芽が不ぞろいになったが、7月末から収穫する二番茶と合わせ、例年並みの約3トンの収穫を見込んでいる。

 地元の清心こども園、分校小、市内のフリースクール「加賀キッズスクールてくてくの杜」の子どもたちと保護者が参加し、吉田和雄組合長(76)から説明を受け、青々とした一番茶の葉の摘み取った。

 組合は打越町などの茶畑計3ヘクタールで「ヤブキタ」「オクヒカリ」の2種類を栽培し、緑茶や和紅茶「加賀の紅茶」に加工。新茶は6月5日ごろから同組合や県内のJA直売所などで販売される。吉田組合長は「70〜80度のぬるめの湯で緑茶を入れると香りと甘みが出ておいしい」と話した。
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