17日夜に発生した地震は県内でも震度4を観測しました。南海トラフ地震との関連は?今年に入り頻発する地震について専門家に聞きました。

愛媛県と高知県で最大震度6弱を観測した地震。

岡森吉宏記者「広島でも断続的に揺れが続いています、30秒ほどでしょうか、かなり揺れが続いています」

県内でも呉市や江田島市などで震度4を観測し、呉市では住宅のブロック塀の一部が崩れました。消防によりますと、広島市で口の中を噛むなどしたけが人2人が報告されているということです。

地震の発生によりJR山陽新幹線や在来線の一部やアストラムラインが一時運転を見合わせるなど影響が出ました。

今回の地震についてメカニズムに詳しい専門家は

広島大学大学院 須田直樹教授「2月にも広島県で大きく揺れた地震があったと思うんですが、同じタイプのスラブ内地震と言っていいかと」

今回の地震は2月に県内で震度4を観測した愛媛県南予を震源とする地震と同様に、プレート内の深いところで発生する「スラブ内地震」の可能性が高いと
指摘しました。プレートの境界で起きる南海トラフ地震とはメカニズムが異なり関連性は低いと言います。

須田直樹教授「マグニチュード7くらいの地震が南海トラフの想定。震源域の周辺で起これば関連性を考えないといけないが今回マグニチュード6.6ということで大きさとしては南海トラフ地震の震源あたりに大きな影響を及ぼすようなものではないと思う」

今年は元日の能登半島地震に始まり大きな揺れを観測する地震が頻発しています。気象庁によりますと今年に入り国内で震度5弱以上を観測した地震は17日までに22回発生していますが、去年の同じ時期は1回のみだったということです。

広島大学大学院 須田直樹教授「まとまって起こると関連性を考えてしまうが偶然性の一種で説明できるのかなと考えています。特に地震活動が全国的に急速に活発化するとは考えにくいと思っている」

頻発する震度5以上の地震…今回の地震が南海トラフ地震につながっている可能性は低いものの今まで以上の備えが重要だとしています。

須田直樹教授「そもそも南海トラフ地震が切迫しているという状況なのでそれを念頭に置いておけばいいのかなと」