河井夫妻による大規模買収事件。検察による取り調べで供述を誘導されたと主張する元広島市議が、二審でも有罪判決を言い渡されました。

広島市議の木戸経康被告(68)は、5年前の参議院選挙で、河井元大臣から妻の案里元議員を当選させるための報酬として現金30万円を受け取った罪に問われています。

22日の判決で広島高裁は、控訴を棄却し、一審の罰金15万円追徴金30万円の判決を支持しました。

弁護側の、検察が供述誘導でうその自白調書を作ったという主張については「録音テープの内容が認められたとしても、虚偽の供述調書が公訴権濫用の主張にはつながらない。」「検察が供述調書を証拠請求しなかったので、録音テープを証拠採用しなかった一審の判断は合理的な裁量を逸脱していない。」と指摘しました。

木戸被告の弁護人
「(判決が出ている)議員と同じように処理しようとしている考えが強いと思う。」

判決後、木戸被告は「全く納得できない、上告するかどうか考えて決めたい。」とコメントしました。