広島県尾道市の尾道みなと小学校と中学校の新校舎の建設費差し止めを求める住民監査請求について、市監査委員が棄却したことがわかりました。

尾道市は、市中心部の小学校3校と中学校2校をそれぞれ尾道みなと小学校と中学校に統合し、新校舎を建設するための予算案を去年9月に可決しています。

これに対し、既存校舎を改修して活用すれば支出を約38億円削減できるなどとして、市民125人が5月、建設費の差し止めを求める住民監査請求を行っていました。

市監査委員は「新校舎を建設するとした市教委の決定に裁量権の濫用または逸脱があるとはいえない」などとして設計業務にかかわる支出についての請求を棄却し、その他の建設工事にかかわる支出については予算化されていないことなどから請求は不適法として却下しました。

請求人の「尾道の未来を考える会」の福島光宏代表は「どういう理由で市が棄却・却下したのか主張する点を精査していきたい」とコメントしました。