「リストラにあって絵で生きていくことを決めたぼっち女だよ」というフレーズで始まる動画をSNSで配信している、こあずきさん。ガスマスク姿が印象的な彼女が作る作品は、美しいアルコールインクアートです。ネガティブな印象が強いリストラですが、こあずきさんはリストラにあったことがきっかけで、幼い頃からの夢を叶えています。

リストラをきっかけに、諦めていた夢への再チャレンジを決心

こあずきさんが本格的に創作活動を始めたのは2022年の4月。きっかけは勤め先からリストラされたことでした。

それまでの会社の対応などから、「薄々はリストラを予想していた」と振り返るこあずきさん。しかし、いざリストラを言い渡されたときは、ショックよりもこれからどうやって生きていくか考えるのに必死だったと話します。

そんなこあずきさんが、アートの道で生きていくことを決めたのはなぜでしょうか。

「これまで何度か転職をしてさまざまな業界で働いてきました。しかし、常に自分が本当にやりたいことはなんだろうと考えていたんです。幼い頃から絵を描くことやアートが好きで、会社員時代も趣味で絵を描いていましたが、それ一本で生きていくのは厳しいと思い、違う道を選んでいました。でも、何かしっくり来ていなかったんですね。リストラをきっかけにもう一度自分と向き合って、自分の夢を追いかけようと挑戦することを決意しました」

アルコールインクアートの魅力は「やり直しができない儚さ」

アルコールインクアートは、エタノール系の液体を使用するため、制作の際、こあずきさんはガスマスクを着用しています。液体の成分は制作中に蒸発するため、飾るときには問題ありません。

会社員時代は動物や人など、リアルな絵を描いていたというこあずきさん。なぜ今はアルコールインクアートに力を入れているのでしょうか。

「普通の絵の具では表現できないインクの広がりや偶然性、風の当て方や湿度によって変わるラインなどに魅了されました。エタノールをかけると溶ける性質があるので、頑張って作り上げた綺麗な模様が一瞬で溶けてなくなってしまう儚さや、二度と同じラインが生まれないところに美しさを感じます」

やり直しが効かないからこそ生まれる、世界に一つだけの作品。こあずきさんの作品を心待ちにしているファンは多く、新たに作品が販売されてもすぐに売り切れてしまいます。

何歳からでも遅くない。一歩踏み出せば「なんとかなる」

こあずきさんは自身の活動を通して、「ちょっと踏み出すだけで世界が変わることを知って欲しい」と話します。

「アラサーになってからこの活動をはじめましたが、何歳で始めても遅くないよということを、発信を通して伝えていきたいです。私は、もともと周りの目を気にしてしまうタイプでしたが、一歩踏み出してしまえば意外と大丈夫。少しの勇気で人生は大きく変わりますよ」

優花子