子どもを中心に発熱や喉の痛みといった症状が出る「溶連菌感染症」が、北海道で急増しています。

札幌市中央区のクリニック。午前の診察で、発熱や喉の痛みを訴える子どもたちがいました。インフルエンザや新型コロナウイルスでもなく、今、子どもたちを中心に感染が急増しているのが「溶連菌感染症」です。「溶連菌感染症」は、飛沫などを通じて細菌が体内に侵入し、感染します。

円山ため小児科・多米淳院長:「大人もかかりますけど、基本的には子どもの病気と考えていいですね。大体5歳から15歳くらいのお子さんがかかるということで、小学校の低学年の方が流行の中心と考えていいかもしれません」。

症状は喉の痛みや発熱のほか、腹痛や体の発疹、舌がイチゴのように赤くぶつぶつになったりするということです。

母親:「けさになってから首から胸のところらへんにかけて湿疹みたいなのが出てきて」。

2歳と生後2カ月の子どもがいるという女性は。

母親:「(上の子どもが)保育園に通っています。もし溶連菌だったとしたら、どこでもらったのかなっていうのがちょっと心配。(下の子どもが)まだ2カ月なので、家庭内で広がるのも心配」。

多米淳院長:「今年は3月、4月、5月と溶連菌がだらだらと流行している。高止まりっていう感じですね。検査キットがギリギリ足りないとか、もうギリギリでやってますっていう医療機関はありますので、結構切迫した状況ではあるのかなと思います」。

過去5年の、道内の溶連菌感染症の患者数のグラフです。今年は例年よりも明らかに患者数が多く、2月や3月には国が定める警報基準を超えていたこともありました。

多米淳院長:「新型コロナの感染症の時期は、きちんとすごく厳しい感染対策をしましたよね。(そのため)子どもたちが免疫を持っていないということが、一つの理由かなと思います」。

このクリニックでは、この日も子どもの溶連菌感染が確認されました。多い日は1日に8人ほどの感染が確認されるということです。子どもを持つ親は。

生後4カ月の子どもがいる夫婦:「ショッピングモールとか行っても、子どもが乗れるやつ(カート)とか、やっぱりなめちゃうので。やれるところの消毒とかはやるけどって感じです」。

1歳の子どもがいる母親:「集団のところに行くと、ちょっとこわいなって思いますね」。

多米淳院長:「マスクを着用する、それから換気をする、手を洗うということは必要」。