企業の取り組みも義務化!命を守る“熱中症対策”その最前線は 意外な売れ筋商品も

HTB北海道ニュース6/20(金)16:58

企業の取り組みも義務化!命を守る“熱中症対策”その最前線は 意外な売れ筋商品も

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特オシ!!は「企業に義務化も!命を守る“熱中症対策”最前線」をテーマにおおくりします。

札幌市消防局によりますと、今シーズンは19日までに39人が熱中症で搬送されています。高齢の方の搬送が多かったということです。

総務省が公表している去年の熱中症による救急搬送の発生場所の割合ですが、最も多いのは住居、そのほかでは道路や屋外が多いですが、1割ほどが工事現場などの仕事場で発生しています。

また、職場での熱中症による死傷者数の推移のグラフと見ると、去年は1257人と統計開始から過去最多を記録。熱中症により死亡した人も3年連続で30人を超えていて、その約7割が屋外での作業中でした。

これらの状況を受けて、職場において熱中症の重篤化を防止するため、労働安全衛生規則が改正され、6月から企業による熱中症対策が義務化されました。実際にどのような取り組みがされているのでしょうか。

札幌市手稲区で、大成建設が請け負っている建築工事の現場。大成建設では、熱中症対策が義務付けられる前から作業場所の近くに休憩所を設置するなど、対策を講じてきました。

大成建設・中西雅裕作業所長:「休憩所の入り口に入りますと、こちらが製氷機になっております。この中に氷を常備していて、いつでも利用できるようになっています。休憩所にはエアコンが常備されていまして、常に冷たい環境で休憩できるスペースになっています」

休憩所には経口補水液や塩あめを常備。気温が上昇した日には、休憩時間を長くするなどの対策が取られています。ほかにも、体調不良になった人のための救護室が設置され、瞬間冷却パックや氷のうといった応急セットを用意。また、6月から熱中症対策が義務化されたことに合わせて新たな取り組みも。

大成建設・中西雅裕作業所長:「ちょうど正面にいる2人が腕章をつけていますが、熱中症予防推進者という者を任命しまして、その者がまずは責任者という形で、何かあった時の対応者ということで腕章をつけている」

熱中症予防推進者は熱中症の人がいるという連絡を受けると、スプレーなどで体を冷やす応急措置を取りながら、消防や医療機関に速やかに連絡をすることになっています。休憩所には医療機関などの連絡先一覧を張り出しているということです。

大成建設・中西雅裕作業所長:「いままでもやってきていますが、改めて対策に対する気付きと重篤化にならないようなことを心がけると。多くの目で見て声をかけて、1人の命を救ってあげるというところが一番大事」

6月から企業に義務付けられた対策の詳しい中身は次の通り。

対象となるのは、気温や湿度などの環境を総合的に判断した暑さ指数があり、その暑さ指数が28以上または気温31℃以上の環境下で、連続1時間以上または1日4時間を超えての実施が見込まれる作業です。

そして、義務付けられた対策は、熱中症の恐れがある人がいる場合の連絡体制の整備、体を冷やして医療機関に搬送するなど重篤化を防ぐために必要な措置の手順を定めること、職場における緊急連絡網、緊急搬送先の連絡先や所在地などを関係者へ周知することです。

企業がこれらの対策を怠った場合は、6カ月以下の拘禁刑または50万円以下の罰金が科されます。

命を守るための熱中症対策は待ったナシです。では私たちは何をしたらよいのでしょうか。

日本気象協会で「熱中症ゼロへ」プロジェクトリーダーを務める泉澤里帆さんは、“暑熱順化(しょねつじゅんか)”が重要だといいます。

暑熱順化とは、体を暑さに慣れさせることで、暑さに慣れていないと熱中症になる危険性が高まります。暑熱順化ができていると、体から熱を逃がしやすく体温が上昇しにくくなります。

では、暑熱順化のためにすることは、帰宅時にひと駅分歩いたり、外出時にできるだけ階段を使うこと。目安としてウォーキングの場合は1回30分、ジョギングの場合は1回15分です。運動が苦手な方は、湯船にお湯をはっての入浴も効果的。目安として入浴の頻度は2日に1回です。

個人差はあるものの、暑熱順化には数日から2週間程度かかるということです。

企業への義務化で熱中症対策グッズが変わりつつあります。

札幌市北区のジョイフルエーケー屯田店では、ゴールデンウィーク明けからグッズのコーナーを設置しました。売り上げは去年の約1.5倍のペースだといいます。

ジョイフルエーケー屯田店・新酒英暁副店長:「先週くらいから外の気温が上がってきましたから、気温が上がりますと熱中症対策の商品をお買い求めになるお客様が沢山お見えになります」

中でも注目を集めているのは、今年から販売を始めた塩あめです。

ジョイフルエーケー屯田店・新酒英暁副店長:「こちらはこのサイズで1kg入っていまして、ご家庭や職場に常備していただいて熱中症に備えていただくという、非常に人気の商品」

ブルーベリーとグレープフルーツの2種類の味が楽しめる大容量の塩あめ。6月から熱中症対策が義務化されたことをうけて、職場に常備する会社が増えているということです。

ジョイフルエーケー屯田店・新酒英暁副店長:「こちらの空調服は、規則が改正されてからは前年の300%、約3倍の売れ行きになっています」

空調服は服に取り付けられたファンによって、外気を服の中に取り込み体を冷やす仕組みで、屋外での作業をする人に好評。ほかにも、今シーズンはスポットクーラーの売れ行きが好調。特に人気なのが裏側にダクトのないタイプで、扇風機から買い換える人も多いといいます。

ジョイフルエーケー屯田店・新酒英暁副店長:「熱中症にかかる前に、適切に水分や塩分を補給していただいて、体に気を付けてお過ごしいただけたらと」

熱中症から命を守るには、体の異変を感じ取ることが重要。自分の手足がつったり、たちくらみがした場合、また周りの人でもフラフラしていたり、ボーッとしている人がいたら、熱中症の初期症状の疑いがあります。こまめな水分補給などで対策して夏を乗り切りましょう。

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