突然ですが、「大喪の礼」は何と読むか分かりますか?

国際政治学者の三浦瑠麗さんが7月31日放送のテレビ番組で「たいものれい」と発言したことを受け、SNS上などで「間違っている」と話題になっています。

本当に間違っているのでしょうか? ハフポスト日本版編集部が調べてみると、“意外な事実”が明らかになりました。

広辞苑で調べてみると…

広辞苑(第七版)で「たいそう(大喪)」を調べると、以下のように書かれています。

たいそう【大喪】①亡くなった天皇の葬儀。大喪の礼。②旧制で、天皇が大行(たいこう)天皇・太皇太后・皇太后・皇后の喪(も)に服すること。また、その葬儀。たいも。

えっ!「たいも」。

そこで、今度は「たいも(大喪)」を調べると、以下のように書かれていました。

たいも【大喪】⇨たいそう

どうやら、「大喪」は「たいそう」と「たいも」の2通りの読み方があるようです。

宮内庁に聞いてみた

では、「大喪の礼」は「たいそうのれい」なのか「たいものれい」なのか。宮内庁に聞いてみました。

総務課報道室の回答は「宮内庁としては儀式名として通例、『たいそうのれい』と読んでいます。『たいものれい』と読むかという点につきましては、歴史の中でさまざまな読み方があることから誤りとは言えませんが、宮内庁では『たいそうのれい』と読んでいます」

文化庁の見解は?

文化庁国語課の主任国語調査官はどうでしょうか。

「『大喪の礼』をどう読むか、法令で読み方まで含めてはっきり決まっているのであれば、何が正しいと言えるが、漢字で書かれているだけだとしたら、「たいそう」も「たいも」もあるので、簡単に正しい、正しくないということは言いにくい」

なるほど、法令で決まっているかどうか…。

法令で決まっている? 宮内庁に再確認

再び宮内庁の総務課報道室に法令で読み方が決まっているかどうか聞いてみました。

回答は「法令では読み仮名が振られておらず、法令では規定されておりません」

確かに皇室典範第25条は「天皇が崩じたときは、大喪の礼を行う」と規定していますが、「大喪の礼」の読み方までは書いてありません。

そうであるならば、「たいものれい」と読むことは、やはり間違いだと言い切れないのではないでしょうか。

国語辞典編纂者にも聞いた

最後に国語辞典編纂者の飯間浩明さんに尋ねてみました。「たいものれい」は間違いですか?

「『たいものれい』が間違いかどうかというと、政府としては『たいそうのれい』なのだろう。しかし、『大喪』は『たいそう』『たいも』の両方があるし、『たいものれい』と読めないことはないなといったところです」

一般的には「たいそうのれい」

今回の取材の結果として「大喪の礼」を「たいものれい」と読むことが間違いだと言い切っている人はいませんでした。

法令で読み方が決まっているわけでもなく、国語辞典に「たいそう」「たいも」と出てくることから、「たいものれい」と読む人がいてもおかしくはありません。

ただ、「大喪の礼」はこの言葉自体が天皇の葬儀を意味する1つの固有名詞とも考えられますので、一般的には「たいそうのれい」と読む方が意味が通じやすいと言えそうです。