2022年の男子サッカー・ワールドカップカタール大会では、W杯史上初の試合が実現する。
それがイングランドとウェールズが対戦する「Battle of Britain(イギリスの闘い)」だ。
イギリスのチームがワールドカップで対戦するのは今大会が初めてで、注目されている。
しかしそれにしてもなぜ、イギリスから複数のチームが出場できるのだろうか?現地時間11月29日(日本時間30日午前4時)の試合を前に振り返る。

【関連記事】サッカー日本代表・サムライブルーのユニフォームはなぜ青い?実は昔は赤だったことも(サッカーワールドカップ2022)
デメリットもある
イギリスだけ、ワールドカップに4チームも派遣できるのはずるい…と思う人もいるかもしれない。
確かに、サッカー最高峰の舞台に、より多くの選手やチームが参加する機会が増えるという利点はあるが、その一方で、より実力のある選手がそれぞれのチームに分散されるというデメリットもある。
実際、この4チームは歴史は長いものの、ワールドカップでの優勝は1966年のイングランドのみで、全4チームが参加したのは、1958年だけだ。
ちなみに、ウェールズにとって、2022年大会はこの1958年以来の出場となる。
そして、2022年のワールドカップでイングランドとウェールズは同じグループBに振り分けられ、ワールドカップ史上初の「イギリスの闘い」が繰り広げられる。
両チームの試合は現地時間11月29日(日本時間30日午前4時)。イギリス国内でもイングランドとウェールズそれぞれに熱い応援が送られるだろう。
その一方で、板挟みになりそうなのが、イギリス王室だ。
イングランドのイングランドサッカー協会(FA)の理事長でもあるウィリアム皇太子は、大会前にウェールズの議会を訪れた際「両方を応援する」と表明している。
FIFAの世界ランキングは現在イングランドが5位、ウェールズは19位。しかし今大会はサウジアラビアがアルゼンチンを破ったり、モロッコがベルギーに勝利したりと、大幅にランク下のチームが勝った対戦もある。
ワールドカップ初の「イギリスの闘い」、結果はどうなるか。