ウクライナ国旗

2月から始まったロシアのウクライナ侵攻に関して、各政党はどんな公約を掲げているのだろうか。

7月10日に投開票される参院選に向けて、参議院に2議席以上を有する7政党(自由民主党、立憲民主党、公明党、日本維新の会、国民民主党、日本共産党、れいわ新選組)の公約の中から、ウクライナ侵攻について触れた部分を抜粋した。

ロシアに厳しい制裁を課すとしたのは、自民・公明の与党。立憲は、戦争や内乱の避難者を難民として保護できる体制の整備を訴えた。維新と国民は、日本が他国から侵攻を受けないために防衛力を強化することを明記した。一方、共産は日米同盟の強化に反発して「憲法9条をいかした平和の外交」を掲げている。れいわは、ウクライナ侵攻で「核抑止力が破綻した」と独自の主張をした。

各党の具体的な政策は以下の通り。

 

【自民】

ロシアに厳しい制裁。ウクライナと周辺国に人道復興支援

自民党は「令和4年参議院選挙公約」の「外交・安全保障」の部分で、ウクライナ侵攻について触れている。

「ロシアに対し厳しい制裁措置を講じるとともに、ウクライナおよび周辺国への人道復興支援を強化」すると明記したほか、「ウクライナ避難民への支援を含めた外国人の受入れ環境整備や、適正な出入国在留管理を徹底」するとした。

 

【立憲】

北方領土などを監視。戦争や内乱の避難者を難民として保護

立憲民主党は「政策集2022」の「外交・安全保障」と「難民保護」の2項目でウクライナ侵攻について触れている。

「国際社会の制⽌を振りきり、ウクライナ侵略を断⾏したロシアの脅威は⾼まっている」として、北方領土を含む地域でロシア軍の動向を監視することを明記。

またウクナイナやミャンマーの国名を挙げて、人権侵害の停止の働きかけや、戦争や内乱の避難者を難民として保護できる体制を整備することを訴えている。

  

【公明】

国連憲章違反と非難。ロシアへの経済制裁を強化、ウクライナには人道・復興支援

公明党は「参院選政策集」の「国際社会の平和と安定」の項でウクライナ侵攻について触れている。

「ロシアによるウクライナ侵略」は国連憲章違反だとして強く非難。経済制裁を強化するとともに、ウクライナへの人道・復興支援などで日本が積極的な貢献を果たすとした。また、避難民の受け入れ体制の充実を訴えている。

 

【維新】

日本が攻められないために防衛費のGDP比1%枠を撤廃

日本維新の会は「2022 政策パンフレット」の中で、「ウクライナ危機と日本の安全保障」という項に1ページを割いた。

その中で、攻められないための「積極防衛能力」を持つとして、日本の防衛費のGDP比1%枠を撤廃し、まずはGDP比2%を一つの目安として増額することを目指すなどとしている。

他国からの武力による侵略や、テロ、サイバー攻撃、宇宙空間に対する防衛体制を総合的に強化し、国民の生命と財産を真に守れる「積極防衛能力」の整備を図るのが狙いだという。

 

【国民】

ウクライナ侵攻を受けて「日米安保体制をさらに安定的に強固なものに」

国民民主党は「政策パンフレット」で、「危機から国民と国土を守る」という項目の中でウクライナ侵攻に触れている。

ロシアのウクライナ侵略で「安全保障環境が変化した」と分析した上で、「日米安保体制をさらに安定的に強固なものにしていくことは、日本の安全のみならず、アジア太平洋地域の平和と安定にとって不可欠」と訴えている。

 

【共産】

「ウクライナ侵攻を受けた日米同盟の強化」に反対

日本共産党の「2022 参議院選挙政策」の中で、「ウクライナ侵略の責任は、あげて国連憲章をじゅうりんしたロシアにあり、軍事同盟の問題でロシアの侵略を免責することはできません」と指摘している。

その上で「戦争という悲惨な結果になった背景には、『力対力』に陥った外交の失敗があった」と分析。それなのに「日米同盟の強化の大合唱」をしているとする「自公政権や維新の会」を「間違った道」と批判。「憲法9条をいかした平和の外交」を訴えている。 

 

【れいわ】

「核抑止力が破綻したのがロシアによるウクライナ侵略」と主張

れいわ新選組は「参議院選挙2022 緊急政策」の中で、「核抑止力が破綻したのがロシアによるウクライナ侵略でした」と主張。核兵器禁止条約に直ちに批准することが必要だと訴えている。

なお、3月に衆参両議院で「ロシアによるウクライナ侵略を非難する決議」が行われた際には、れいわ新選組のみ反対したことで全会一致にならなかった。ロシアの侵略を非難しつつも「形式だけの決議は必要ない、意味がない」というのが理由だった。