本誌『田舎暮らしの本』の大好評アンケート企画「2024年版 第12回 住みたい田舎ベストランキング」の中から、日本を12のエリアに分けた「12エリア別 住みたい田舎ベストランキング」の東北エリアのランキング順位をご紹介します。

2024年版 第12回 住みたい田舎ベストランキング
【12エリア別ランキング】
東北エリアのランキングを発表!

東北エリアランキング「総合部門」「若者世代・単身者部門」順位

東北エリアランキング「子育て部門」「シニア世代部門」順位

 今回のアンケートでは、回答自治体が74と12エリアのなかで最も回答数が多かったのが東北エリアです。「総合部門」や「若者世代・単身者部門」での平均点が比較的高く、若い移住者が活動しやすい環境や新しい取り組みやまちづくりが行われているところが多いようです。

 注目は、東北エリア「総合部門」「シニア世代部門」の2部門で1位となった宮城県栗原市です。また東日本大震災で全町避難となった福島県浪江町は、「若者世代・単身者部門」1位と、新しいまちづくりへの活気が感じられます。ほか、いつくかの注目自治体をご紹介します。

宮城県栗原市(くりはらし)
移住希望者に向けて出張相談会や交流会の回数をアップ

総合部門:1位
シニア世代部門:1位
子育て世代部門:3位
若者世代・単身者部門:8位

宮城県栗原市は米どころとして有名。どこまでも広がる田園風景
宮城県内陸部に位置し、面積の約8割が森林や田園の栗原市。

 宮城県内陸部に位置し、栗駒山を背景に肥沃な大地の恵みを受け、豊かな農耕文化が育まれてきた栗原市。10町村合併で誕生した宮城県最大の高原都市で、市全域が「栗駒山麓ジオパーク」に認定されています。東北新幹線の停車駅が市内にあり東京とのアクセスが良好で、仙台市に通勤・通学が可能。そのためリモートワークに最適です。東京駅から東北新幹線でくりこま高原駅まで約2時間。仙台駅から約30分。

 住まいや仕事、暮らしなど各種支援が充実している栗原市では、出産や入学時に祝金を支給する「すこやか子育て支援金」、育児用品の支給券交付、18歳までの医療費無料化などを整備し、子育てに優しいまち・栗原を実現しています。
 
 栗原市では、移住相談会や交流会の開催に力を入れています。特に、出張相談会を東京交通会館のふるさと回帰支援センターやくりはら東京・仙台オフィスで開催。ゲストスピーカーが栗原の魅力を伝えるなど、回数だけでなく中身も充実させています。また、対面での「さざほざ交流会」も3年ぶりに再開し、移住検討者や移住者らが交流できると好評です。

※栗原市は、全国版の住みたい田舎ベストランキング・人口5万人以上10万人未満の市「総合部門」でも第1位輝いています。

お問い合わせ:栗原市企画課定住戦略室 ☎0228-22-1125
https://www.kuriharacity.jp/welcome/

宮城県栗原市の「さざほざ交流会」。移住者や移住検討者、栗原市移住コンシェルジュなどが参加
「さざほざ交流会」と題し、交流会を実施している栗原市。移住者や移住検討者、栗原市移住コンシェルジュなどが参加し、移住前後の相談場所としても活用されています。

秋田県秋田市(あきたし)
出羽山地と日本海に囲まれた豊かな自然と、暮らしやすい環境

若者世代・単身者部門:2位
シニア世代部門:2位
総合部門:5位
子育て世代部門:6位

秋田県秋田市の秋田駅前。医療機関、福祉施設、買い物施設などがバランスよく立地していて暮らしやすい環境
商業施設などが集まった秋田駅西口。芝生広場はSNS撮影する学生やカップルが集まります。

 夏は涼しく、冬も比較的降雪の少ない秋田市。医療機関、福祉施設、買い物施設などがバランスよく立地し、若者からシニアまでが暮らしやすい環境と施策が揃っています。教育に力を入れていて、子どもの学力は全国トップクラスです。東京駅から秋田新幹線で秋田駅へ約3時間40分、羽田空港から飛行機で秋田空港へ約1時間5分。

 秋田市では、東京圏から移住する方への移住支援金のほか、独自に子育て世帯や40歳未満の移住者の転居費や家具・家電などの購入費用を補助する制度があります。また、市への移住をお試し体験できる移住相談ツアーや就職試験に伴う面接の交通費の補助も。東京・八重洲の移住相談窓口では仕事の紹介を行うほか、市内にはシェアオフィスやコワーキングスペースが充実し、起業したい人やクリエイティブな活動をしたい人への支援体制も整っています。

お問い合わせ:秋田市移住相談八重洲センター ☎0120-99-1101
お問い合わせ:秋田市人口減少・移住定住対策課 ☎018-888-5487
https://akitacity110.com

秋田県秋田市の起業拠点「チャレンジオフィスあきた」
登録者が安価で利用できるコワーキングスペースを備えた起業拠点「チャレンジオフィスあきた」。

岩手県一関市(いちのせきし)
東京まで新幹線で最短約2時間。岩手県の玄関口

子育て世代部門:1位
若者世代・単身者部門:3位
総合部門:6位
シニア世代部門:7位

岩手県一関市の花は「菜の花」。昔から作物として人々の生活とかかわりが深い花です
一関市の花は「菜の花」。昔から作物として人々の生活とかかわりが深く、一面黄色に群生している様は、市民の連帯と協調を表すものとなっています。

 岩手県の南端に位置し、南は宮城県、西は秋田県と隣接している一関市。広い岩手県のなかでも第3の人口と広さ(東京23区約2倍の広さ)を誇り、比較的雪の少ない地域です。東北新幹線や東北自動車道が通っていて、新幹線を使えば東京まで最短約2時間という岩手県の玄関口です。

 一関市は、米をはじめとして牛肉、野菜、果樹、観賞用の花き、と幅広く農作物を生産しています。特にトマト、ピーマン、ナスは県内有数の出荷量を誇ります。また東北有数の穀倉地帯で、300種類といわれる「もち食」文化も根づいており、市内の飲食店でも食べることができます。「日本一のもちつき大会」などもち文化を活かしたイベントも有名です。移住コーディネーターと地域の関連団体がタッグを組み、「移住ありき」ではなく一関市のファンになってもらうことを軸足に移住をサポートしています。

お問い合わせ:一関市交流推進課 ☎0191-21-8194
https://www.city.ichinoseki.iwate.jp/ijyu/

岩手県一関市はもち文化。移住体験ツアーではもちつき体験も
移住体験ツアーではもちつき体験も。

福島県浪江町(なみえまち)
ゼロスタートから国際都市へ! 活気が戻ってきたまち

若者世代・単身者部門:1位
総合部門:1位
シニア世代部門:8位
子育て世代部門:10位

福島県浪江町の請戸(うけど)魚港の出初式の様子
津波の被害から7年の歳月を経て復活した請戸(うけど)漁港の出初式(でぞめしき)。新鮮な海の幸は「道の駅なみえ」でも味わえます。

 福島県浜通りの中央に位置し、太平洋と阿武隈山系に囲まれた浪江町。東日本大震災と原発事故により、居住人口は一時0となったが、2017年3月から段階的に避難指示が解除され、現在の居住人口は約2100人。帰還者だけでなく、転入者や移住者も多い。「福島国際研究教育機構(F-REI、エフレイ)」の立地が決定するなど、注目が集まっています。東京駅から浪江駅まで、特急ひたち・JR常磐線で約3時間15分。東京から常磐自動車道浪江ICまで車で約2時間40分。

 移住者が多く、住民や移住者の交流が盛んです。町では、生活を体験するために滞在する「お試し暮らし」への支援や町内滞在時の宿泊費補助があるほか、住宅支援も用意されています。また、チャレンジショップといった飲食関連の起業や新規就農など、スタートアップの環境も整っています。

お問い合わせ:浪江町企画財政課移住推進係 ☎︎0240-23-5764
https://iju.mdnamie.jp/

福島県浪江町での移住者交流会の様子
2023年9月に開催された移住者交流会。まちではこういう催しが行われ、親睦や情報交換の場にもなっています。

山形県酒田市(さかたし)
移住者が住んで交わえる移住・交流拠点がオープン

シニア世代部門:3位
若者世代・単身者部門:7位
総合部門:9位

山形県酒田市のポータルサイト。リニューアルされて情報が満載
移住ポータルサイトがリニューアル。移住相談窓口のSNSとあわせてチェックしてみてください。

 日本海に面し、北に鳥海山(ちょうかいざん)、南に月山(がっさん)を望む酒田市。庄内平野を流れる最上川河口に開かれた港町で、国際貿易港・酒田港を起点に産業が発展してきました。市内には、島全体が国定公園に指定されている県唯一の有人離島・飛島など美しい景観が広がっています。

 酒田市は、無料のお試し住宅や、専門のコーディネーターがいる職業紹介所「UIJターン人材バンク」、住宅取得・改修補助など、さまざまな移住支援策が充実しているほか、先輩移住者による移住者交流会が開催されています。2023年には、多世代移住者向けの賃貸型コミュニティハウス「TOCO」(居住棟)と、入居者同士や地域住民が交流できる「COTO」(交流棟)からなる「移住・交流拠点TOCHiTO(とちと)」がオープンし、注目を集めています。

お問い合わせ:酒田市移住相談総合窓口 ☎0234-26-5768
移住ポータルサイト:https://sakata-iju.jp
Instagram:https://www.instagram.com/at_sakata
X:https://X.com/at_sakata_iju

山形県酒田市の移住・交流拠点TOCHiTO(とちと)
移住・交流拠点TOCHiTO(とちと)。画面中央から左側が居住棟「TOCO」、右側が交流棟「COTO」。

青森県弘前市(ひろさきし)
津軽平野に連なる雄大な風景と、城下町ならではの情緒が楽しめる

シニア世代部門:5位
若者世代・単身者部門:10位

青森県弘前市のリンゴと岩木山
弘前市では、津軽平野に連なる丘陵地帯に広がるりんご園などののどかな風景と、城下町ならではの歴史を感じさせるノスタルジックな街並み、両方が楽しめます。

 青森県の西側、津軽地方の中心地で人口約16万1000人。津軽平野に連なる丘陵地帯にりんご園が広がり、リンゴ生産量は全国一で約2割を占めています。ねぷたまつりなど四季折々のイベントと、歴史的建造物が立ち並ぶ街並みが有名です。市街地は商業施設や医療機関が多く利便性に長け、郊外では豊かな自然に出合うことができます。東北新幹線新青森駅より奥羽本線特急で27分。青森空港よりバスで55分。

 東京の「ひろさき移住サポートセンター東京事務所(☎︎03-6256-0801)」で移住に関する相談に対応しています。実際に弘前市の暮らしを体験したいなら、「移住お試しハウス」を活用してみましょう。弘前駅近くの集合住宅の1室(1LDK)で生活体験ができます。また、50歳以上の方には、弘前公園近くのサービス付き高齢者向け住宅「サンタハウス弘前公園」で弘前の暮らし体験が可能です。いずれも滞在中に移住相談も受けることができます。

お問い合わせ:弘前市企画課 ☎0172-40-7121
https://www.hirosakigurashi.jp/

青森県弘前市の「移住お試しハウス」は、弘前駅から徒歩約10分
集合住宅の1室を活用した「移住お試しハウス」。弘前駅から徒歩約10分と、市内巡りには最適な立地。

青森県弘前市のサービス付き高齢者住宅「サンタハウス弘前公園」
サービス付き高齢者住宅「サンタハウス弘前公園」。暮らし体験のほか、長期の入居もできる。市内への移住者やUターン者と地域住民の交流事業も行われる。