三重県の皇學館大野球部OBの岡村雄斗さん(29)が「プロ野球選手」を目指して現役復帰に挑戦する。180センチの恵まれた体格で、大学時代三重県学生野球リーグで首位打者など獲得。皇學館大が全国大会に初出場し、初の1勝を挙げた2015年の全日本大学選手権(明治神宮球場など)でも3年ながら中軸を務めた。独立リーグで活躍した後、一度現役を退いた。心境を変えたのは郷里の若い世代との交流がきっかけだった。

 NPB入りを目標に掲げて大学卒業後、プロ野球独立リーグ・四国アイランドリーグplusの愛媛マンダリンパイレーツで4年間プレーした。それでもプロ入りの夢はかなわず、26歳で迎えた2020シーズンをもって一度引退し、三重で高校の教員になった。

 野球への情熱がよみがえったのは教員時代の体験から。進路指導で「子どもたちに『やりたいことをやったら良い』と話しているうちに、自分も体が動くうちはやりたいことをやりたいと思うようになった」。今後は海外プロリーグ参入も視野に入れ、まずは国内チームで実績を積むことを考えている。

 現役復帰を決めてからは皇學館大野球部の練習にたびたび参加。約10歳下の後輩たちからも刺激を受けた。三重学生リーグで今年春11季連続優勝を目指している母校については「自分たちの代に比べてレベルが上がっている」。「三重県、東海を勝ち抜いてもう一度神宮に行ってほしい」と願っている。