健康診断で肝臓がひっかかる原因は?改善のポイントも解説

生活習慣の乱れや暴飲暴食から健康診断で肝臓の数値がひっかかった人、20代や30代であるにも関わらずひっかかった人もいるはずです。この記事では、健康診断で肝臓がひっかかる原因について解説します。また肝臓を労わるためのポイントについても解説しているので、肝臓の調子が気になっている方はぜひ参考にしてみてください。

20代・30代が健康診断で肝臓がひっかかる原因

健康診断で肝臓の数値の異常でひっかかる背景には肝臓の病気が考えられます。20代や30代であっても病気にかかっている可能性はゼロではありません。ここでは、健康診断でひっかかる時の原因となりうる病気について解説します。

血液の異常値をきっかけに見つかる病気

肝炎

肝炎とは、肝臓が炎症を起こす疾患のことです。炎症を起こすことで肝臓の細胞が破壊され、徐々に肝機能が低下して行きます。肝炎の原因としてアルコールや肥満、自己免疫関連、薬剤など様々なものがありますが、その中でも多いのがウイルス感染による「ウイルス性肝炎」です。ウイルスには大きく分けて、A・B・C・D・Eの5種類がありますが、中でもB型やC型は慢性化しやすいとされています。肝炎は放置するとさらに重い肝臓の病気に進展する恐れもあるため注意しなければなりません。

肝硬変

肝硬変とは肝炎やそのほかの肝障害が進行し、肝臓が硬くなった状態のことです。先述のウイルス性肝炎や暴飲暴食が原因となり引き起こされます。肝硬変によって肝臓が硬くなると元の状態には戻りません。また、肝硬変は放置すると肝機能の低下につながるだけでなく、血流障害などを引き起こすこともあります。最悪の場合、肝臓がんを発症するケースもあるため、日常生活に影響を及ぼす可能性もゼロではありません。

脂肪肝

脂肪肝とは、肝臓に中性脂肪が蓄積した状態のことです。過度なアルコール摂取や偏った食事など、生活習慣が主な原因となって引き起こされます。なお脂肪肝には、アルコールが原因となるものとそれ以外が原因となるものがあり、前者をアルコール性脂肪肝、後者を非アルコール性脂肪肝と呼びます。非アルコール、という名称からもわかるように飲酒をしない人でも脂肪肝になる可能性があるため油断しないようにしましょう。脂肪肝は放置すると、肝炎などにつながる恐れもあります。

画像検査(腹部エコー、CTなど)

ここまで紹介した病気以外にも、以下のような病気である可能性もあります。

<肝占拠性病変>

・肝血管腫

・肝のう胞

・肝がん

など

肝血管腫は、血管が集まることでできる肝臓の良性腫瘍のことです。また肝のう胞は、肝臓の中に袋ができその袋に液体が溜まったものです。これらは症状がない限り経過観察しても構いません。そして肝がんは、文字通り悪性で死に直結する恐ろしい病気です。

健康診断で注意するべき数値

健康診断を受ける場合、肝臓に関するいくつかの数値をチェックしてみてください。ここでは注意するべき数値について解説します。

AST・ALT

AST・ALTとは、肝臓の細胞によって作られる酵素であり、アミノ酸を作る際に活用されます。どちらも検査を行う際にチェックされる代表的な項目です。肝細胞に何かしらのトラブルが起こると、血液中にASTやALTが放出され、血中濃度が高くなります。そのため、これらの数値が高いと肝臓が何かしらのトラブルを抱えていると考えられます。

γ-GTP

γ-GTPとは、肝臓をはじめとして腎臓やすい臓などに含まれている酵素です。肝臓のγ-GTPはアルコールを無害化する役割を持っています。一方で、アルコールを過度に摂取している人はこの数値が高くなります。そのため、γ-GTPが高いときは肝臓に過度の負担がかかっていると考えておきましょう。

ALP

ALPとは肝臓や胆道、小腸、腎臓などに含まれている酵素で、リン化合物という栄養素を分解する役割を持っています。通常であれば、胆汁とともに体外に排出されますが、肝機能の低下や胆道の病気などが起こると血液中に溢れてくるため数値が高くなります。

ビリルビン

ビリルビンとは、役目を終えた赤血球が分解される際に発生する色素のことです。通常は血液中にビリルビンは存在しておらず、肝臓に運ばれ胆汁とともに体外へと排出されます。しかし、ALP同様肝臓障害や胆汁の病気などによって胆汁が排出されないと血液中に溢れてくる為数値が高くなり、皮膚や目が黄色くなる黄疸になります。

健康診断で肝臓がひっかかったら何科にかかるべきか

健康診断で肝臓がひっかかった場合、消化器内科でさらに詳しく検査してもらいましょう。受診の際は一般的に問診と診察が行われます。

問診では普段のアルコール摂取量や、服用している薬の有無、輸血経験の有無、C型肝炎の感染原因となる可能性があるタトゥーの有無、家族に肝臓の病気を持った人がいるかどうか、といった点が質問されます。

また、診察では血液検査と腹部エコーやCTなどによる画像検査が行われるのが一般的です。これらの検査を行っても原因がわからない時は、針で肝臓の一部を取ってきて検査を行う肝生検を行うこともあります。

肝臓を労わるためにできること

肝臓がひっかかるような事態を避けるためにも、普段から肝臓に負荷をかけないことが重要です。ここでは、日常生活の中でできる肝臓の労わる方法について解説します。

お酒を飲まない

アルコールの過剰摂取は、肝臓に大きな負担をかけることになるため、飲み過ぎには注意が必要です。しかし全く飲んではいけないというわけではなく、適量であれば問題ありません。厚生労働省では、1日平均20グラム程度のアルコールを摂取の目安としています。20グラムとは、ビールにすると中瓶1本、日本酒なら1合、酎ハイなら350ミリ缶1本(アルコール7%の場合)に該当します。飲み過ぎに注意しつつ、適量の飲酒を心がけてください。また、肝臓を休める日(休肝日)を設けるといいでしょう。

偏った食事を避ける

偏った食事も肝機能低下につながるため注意しなければなりません。例えば、バターや油などをたくさん使っている料理を食べ過ぎると、健康診断でも引っかかる可能性があります。また、肝臓は脂肪を蓄える性質があるため、脂肪分の取りすぎも避けなければなりません。

普段の食事からさまざまな食品をバランスよく食べるようにしてください。肉や魚、大豆製品、卵などを使い、主菜、主食、副菜をバランスよく摂取することがポイントです。

適度な運動

暴飲暴食による肥満は、脂肪肝の原因となります。そのため、日常生活の中で適度に運動を取り入れるようにしましょう。仕事をしていると忙しさもあり、なかなか運動の時間を確保できない人もいるかもしれません。そういったときは、1駅手前で降りてウォーキングをする、エレベーターではなく階段を使用するなど、隙間時間を使って有酸素運動などを行ってみてください。

ストレスを発散する

肝臓はデリケートな臓器であるため、ストレスによって自律神経が乱れると、働きが悪くなります。そのため、ストレスを溜め込まず、適宜発散するようにしましょう。また、先述の運動もストレス発散になるほか、休息や睡眠をしっかりととることも重要です。

肝臓は20代・30代でもひっかかる

今回は、健康診断で肝臓がひっかかる人の原因から、肝臓の検査において注意するべき数値などについて解説しました。20代や30代でも、お酒を飲んでいない人でも肝臓がひっかかる可能性があります。日常生活の中から食べ物や生活習慣に注意し、肝臓を労わることを忘れないでください。