出版社の宝島社は月刊誌『田舎暮らしの本』2月号で、「2021年版 第9回 住みたい田舎ベストランキング」を発表した。移住定住の推進に積極的な市町村を対象に、移住支援策、医療、子育て、自然環境、就労支援、移住者数などを含む272項目のアンケートを実施。645の自治体から集めた回答をもとに、田舎暮らしの魅力を数値化し、ランキング化した。

 ランキングは人口10万人以上の「大きな市」、人口10万人未満の「小さな市」「町」「村」の4グループに分けて作成。また、世代によって移住者のニーズや施策が異なるため、全世代対象の【総合部門】のほか、【若者世代部門】【子育て世代部門】【シニア世代部門】の全4部門を設けた。

 「大きな市」ランキングでは、全ての部門で愛媛県西条市が1位に選ばれた。市内に特急停車駅が2駅、高速道路ICが3カ所あり、松山空港まで車で1時間弱と交通アクセスがよい点や、四国屈指の製造品出荷額などを誇る工業地帯があり、求人が豊富な点などが評価された。

 「小さな市」ランキングでも、大分県豊後高田市が全ての部門で4冠を達成。9年連続でベスト3入りとなった。充実した移住・定住支援や、6つの温泉が身近にある環境、地域の人と移住者の交流が盛んな点などが魅力となった。

 「町」ランキングでは、島根県飯南町が【総合部門】【若者世代部門】【子育て世代部門】の3部門で1位を獲得。豪雪地帯ではあるものの、医療・教育環境がよく、住宅支援も手厚いため、子育て世代の移住が増えているという。【シニア世代部門】は、生活に必要な施設が半径500メートル圏内にそろう北海道沼田町が首位となった。

●「村」ランキングの結果は?

 「村」ランキングの【総合部門】 【子育て世代部門】で1位となったのは、村内企業が多く、3歳未満児専用保育園もある長野県宮田村だった。【若者世代部門】【シニア世代部門】では、長野県木島平村が1位を獲得。温泉、スキー、キャンプ、登山などのレジャーが楽しめる自然豊かな環境が評価された。

 調査によると、「相談数の伸びが2019年度を上回っている印象」と回答した市町村は約38%にのぼった。また、ふるさと回帰支援センター理事長の高橋公氏によると、「緊急事態宣言後は地方移住に関して、より熱意のある方からの問い合わせが増えた」という。コロナ禍によってテレワークやワーケーションが浸透しつつあることで、自治体の地方移住支援競争はますます激しくなりそうだ。