就職情報会社のダイヤモンド・ヒューマンリソース(東京都文京区)が発表した2022年3月卒業(修了)予定の大学生・大学院生の就職先人気企業ランキングによると、理系男子では「ソニーグループ」(422ポイント)が03年調査以来18年ぶりに1位となった。文系男子の1位は「伊藤忠商事」(1341ポイント)だった。

 ソニーグループの首位奪還についてダイヤモンド社は、「コロナ禍による巣ごもり需要の継続も影響し、特にゲーム・ネットワークサービス分野、音楽分野が好調な業績で、それに合わせて人気が復活した格好だ」と説明する。

 理系男子の2位は「三井物産」(371ポイント)、次いで「伊藤忠商事」(321ポイント)、「NTTデータ」(291ポイント)と続いた。9位には「三菱商事」(203ポイント)がランクインしていて、総合商社がトップ10に3社入る形となった。また、新型コロナウイルス感染拡大の影響が業績を直撃した運輸業界は、「東海旅客鉄道(JR東海)」(263ポイント)が6位、「東日本旅客鉄道(JR東日本)」(245ポイント)は7位と人気を維持した。

 文系男子は1位の「伊藤忠商事」に次いで、「東京海上日動火災保険」(1224ポイント)、「三井住友海上火災保険」(1061ポイント)、「三菱商事」(993ポイント)と続いた。

 同社の文系男子ランキングでは総合商社が絶対的な強さを誇ってきたが、今回はトップ10に2社のみのランクインとなった。これは01年調査以来、20年ぶりだという。同社は「新型コロナの感染拡大による世界的な経済活動の停滞で、資源・エネルギー価格が下落していることや投資先の業績悪化など、厳しい事業環境により総合商社の人気は二極化した」と分析する。

 8位の「三井住友銀行」(617ポイント)は14年調査以来、7年ぶりにトップ10入りした。厳しい国内事業環境や店舗数の減少、事務の自動化による採用数抑制で近年は銀行の人気は低迷していた。そんな中、三井住友銀行は業務純益でトップとなったことに加え、呼称から役職を外す「さん付け運動」や自由な服装を認める「ドレスコードフリー」など、組織風土改革も学生の琴線に触れたようだ。

 文系女子ランキングでは、「東京海上日動火災保険」(1347ポイント)が1位となった。次いで「伊藤忠商事」(1134ポイント)、「三井住友海上火災保険」(1045ポイント)、「損害保険ジャパン」(1011ポイント)と続いた。文系男子同様メガ損保が上位となり、9位の「三井住友銀行」(696ポイント)を含めトップ10に大手金融機関が4社ランクインした。また、巣ごもり需要で電子書籍を中心に業績が好調な「講談社」が713ポイントで8位となった。

 理系女子では、「森ビル」が135ポイントで調査開始以来初の1位となった。2位は「NTT都市開発」(124ポイント)、3位に「三井不動産」(115ポイント)とデベロッパー3社が上位を独占する結果となった。

 理系学生の専攻を幅広く生かせる業界として高い人気を誇る食品業界も「日清製粉グループ」(5位、97ポイント)、「森永製菓」(6位、91ポイント)、「明治グループ(明治・Meiji Seika ファルマ)」(7位、87ポイント)、「味の素」(9位、79ポイント)と4社がトップ10に入った。

 調査は、ダイヤモンド就活ナビ2022に会員登録している就職活動中の大学3年生と大学院1年生を対象に、インターネットとイベントでの回収で実施。就職希望企業先を志望順に8社まで記入し、1位企業=5ポイント、2位企業=4ポイント、3位企業=3ポイント、4位企業=2ポイント、5位以下は1ポイントで加重集計し、ポイントの多い順にランキングを作成した。調査期間は20年11月27日〜21年3月22日で、有効回答数は5637人だった。