大日本印刷(DNP)、日産自動車、ゼンリン、ソフトバンク、クワハラの5社は5月25日、車での移動中に快適にWeb会議ができる「移動会議室」の実証実験を行うと発表した。ミニバンの後部座席を整えることで、移動しながらの打ち合わせやプレゼンテーションなどをより効果的に実施できるよう検証し、効率的で安全、安心な働き方の実現を目指す。

 車両は、日産のミニバン「エルグランドVIP 2列シート」を採用。後部座席の前面に32インチのディスプレイを設置するなどの改装を行い、会議室に必要な機能を搭載。Web会議用の通信回線は、ソフトバンクが提供する5Gを含むネットワークを利用し、快適な通信環境を実現したという。

 前席に会話の内容が漏れないよう、前席と後部座席の間には遮音壁を装備。秘匿性の高い会議にも安心して利用できるようにした。会議終了前に目的地に到着した場合は、DNPが開発する専用のコミュニケーションツールを用いて運転手と連絡をとり、駐停車可能な場所に車両を停めて、会議が終了するまで利用可能だ。

 なお、このコミュニケーションツール上では、ゼンリンが提供する「ZENRIN Maps API」により、現在の走行位置を住宅地図レベルまで詳細に確認することができる。また、高級ワンボックスタクシー・ハイヤー事業を展開してきたクワハラが、この車両の運行サービスを提供する。

 実証実験は東京都と神奈川県の一部地域で、2021年6月28日〜9月24日(8月9〜13日を除く)の平日午前9時〜午後6時に実施する。5社それぞれが持つ技術の強みを生かし、サービス価値と需要の検証を行い事業化を目指すとしている。