新型コロナウイルス感染症の拡大により、業績に「マイナスの影響がある」と見込む企業は、前月から0.5ポイント増えて75.9%――。帝国データバンク(東京都港区)は5月18〜31日、全国2万3724社を対象に調査を実施し、1万1242社から回答を得て判明した。

 業種別に見ると、マイナスの影響があると見込む企業は「旅館・ホテル」が最も高く、100%を占めた。ついで、9割台と高い水準にある業界は「飲食店」(94.9%)、「広告関連」(91.3%)、「繊維・繊維製品・服飾品小売」(90.9%)、「繊維・繊維製品・服飾品卸売」(90.4%)だった。

 その一方で、プラスの影響があると見込む企業は、前月と同水準となる4.1%。総合スーパーなどを含む「各種商品小売」が20.0%で最も高かった。ついで、「飲食料品小売」(16.2%)、「電気通信」(14.3%)、「家具類小売」(12.5%)と、巣ごもり需要の影響を受けた業界が上位に並んだ。

 自社が実施した、もしくは実施中の施策は「政府系金融機関による特別融資の利用」が42.1%と半数近くに及んだ。以下、「民間金融機関への融資相談」(34.3%)、「雇用調整助成金の利用」(30.9%)、「持続化給付金の利用」(26.5%)、「テレワーク設備などIT投資の推進」(24.7%)が続いた。

 今後実施を検討中の施策については、勤務時間内での接種承認やシフト勤務、特別休暇付与など「従業員がワクチン接種をしやすくする工夫」が最多で20.7%だった。その他にも、「ワクチン接種に関する従業員への情報提供」(14.7%)、「従業員のワクチン接種状況の一元管理」(14.0%)など、従業員へのワクチン対策が上位に挙がっている。

 4社に3社はコロナ禍で業績にマイナスの影響がある一方、巣ごもり需要によりプラスの影響がある企業もわずかながら存在した。また、国内でもワクチン接種が進み始めていることから、従業員のワクチン接種を促す施策を検討する企業も出てきていることが明らかになった。