フランテック法律事務所(東京都千代田区)は、新型コロナウイルス感染拡大をうけて月額会員制ジムを退会した人を対象に「ジムの契約トラブルに関する実態調査」を実施した。解約金が発生した人は50.9%で、うち96.5%が「納得がいかない」と感じていることが分かった。

 20年4〜5月の緊急事態宣言ではスポーツジムを含む多くの業種が休業要請の対象となった。その後もジムごとに時短営業や大規模店舗の休業といった状況が続いた。

 退会時に解約金を取られた人に、新型コロナウイルス感染拡大を受けての解約で、自己都合ではないのに「解約金を取られたことは納得がいかない」と感じたか尋ねたところ、96.5%が「はい」と回答。また、「契約内容に関する説明は十分だったと感じるか」との問いには、「やや不十分だった」が30.4%、「不十分だった」が14.3%で、あわせて44.7%が不十分だったと答えた。

 ジム契約時のやりとりにどのような要望があるかと尋ねたところ、最も多かったのは「契約時の説明は全般的にもっと丁寧にしてほしい」(49.1%)、次いで「コロナウイルスや災害のような自己都合以外の理由における解約金には、なにかしらの配慮がほしい」(45.5%)、「解約などお金の問題が発生するところはもっと丁寧に説明してほしい」(44.6%)と続いた。

 また、その他の要望として、「ペナルティについて、書類に小さく書くことはやめて欲しい」(50歳)、「具体的な例で解約のトラブル事例を説明して欲しい」(58歳)、「規約が全体的に分かりにくい。退会時の違約金の仕組みが複雑かつ抜け穴が多いように感じる」(48歳)、「いちいちジムに行って手続きしなくてもネットでできるようにして欲しい」(26歳)といった声があった。

 コロナ収束後、ジムに通えるようになったら再度同じジムを利用したいと思うか聞いたところ、「はい」が63.4%、「いいえ」が19.6%となった。「いいえ」と回答した人に、解約金や解約の際の対応が原因になっているか尋ねたところ、36.5%が「主な原因である」、40.9%が「原因の一つではある」と答えた。

 「原因である」と回答した人からは、「休会期間に対する説明が全くなく、ただ規約にそう定めてあるの一点張りに気分を害したので」(73歳)、「契約金と解約金どちらも支払うことになったから」(21歳)、「本人の不可抗力を考慮した契約が必要」(64歳)などの声が挙がった。

 フランテック法律事務所は、「契約時の説明や解約時の対応はジムの満足度に直結する。ジム経営者および関係者は、お客との良好な関係を築くためにも、契約内容や契約時のオペレーションを再考する必要があるのではないか」と指摘する。

 調査は、事前アンケートにて「2020年3月の緊急事態宣言以前から月額会員制ジムに通っていたが、新型コロナウイルスのまん延をうけて退会した」と回答した112人を対象にインターネット上で実施した。実施日は21年7月16日。